生命三十六億年(1) 年代総論

○年代の分類

 第1回目となる今回は、その前提となる地球の年代区分からご紹介したいと思います。次回からは、この年代区分に従いまして、それぞれの特徴についてご紹介していきます。

 日本史では平安時代とか江戸時代とか、一定期間の特徴や性格に合わせて時代が区分されていますが、これを地球46億年に当てはめるとどうなるのでしょうか。研究者や研究時期によって多少異なることもありますが、だいたい以下のような感じになります。

 ちなみに地質の分類を表で縦に表すときは、時代が新しい方が上、古くなるにつれて下になります。これは、地層の堆積順序と同じなのです。また、時代区分は生物の種類によって決められています。イメージとしては、サムライが生きていた時代を江戸時代とする、と決める感じです。
(*注:もちろん実際の江戸時代はサムライとイコールではありません)


累代
開始年代
顕生代 新生代 第四紀 完新世       1万1700年前〜
      更新世     258万年前〜〜
    新第三紀 鮮新世     533万年前〜
      中新世    2303万年前〜
    古第三紀 漸新世    3390万年前〜
      始新世    5580万年前〜
      暁新世    6550万年前〜
  中生代 白亜紀 後期    9960万年前〜
      前期  1億4550万年前〜
    ジュラ紀 後期  1億6120万年前〜
      中期  1億7560万年前〜
      前期  1億9960万年前〜
    三畳紀 後期  2億2870万年前〜
      中期  2億4590万年前〜
      前期  2億5100万年前〜
  古生代 ペルム紀    2億9900万年前〜
    石炭紀    3億5920万年前〜
    デボン紀    4億1600万年前〜
    シルル紀    4億4370万年前〜
    オルドビス紀    4億8830万年前〜
    カンブリア紀    5億4200万年前〜
原生代 新原生代 エディアカラ紀    6億3500万年前〜
    クリオジェニアン    8億5000万年前〜
    トニアン   10億年前〜
  中原生代 ステニアン   12億年前〜
    エクタシアン   14億年前〜
    カリミアン   16億年前〜
  古原生代 スタテリアン   18億年前〜
    オロシリアン   20億5000万年前〜
    リキシアン   23億年前〜
    シデリアン   25億年前〜
始生代 新始生代     28億年前〜
  中始生代     32億年前〜
  古始生代     36億年前〜
  暁始生代     40億年前〜
冥王代(通称)       46億年前〜

○冥王代、顕生代とは?

 始生代原生代というのは、なんとなくイメージが湧くと思います。生命の創始、原始生命の登場という感じですね。

 一方、冥王代というのは生命が誕生する前のことで、小惑星と隕石が次々と降って来た地獄のような時代、というイメージで「地獄」という意味のギリシャ語を元につけられた名称です。もちろん、冥王代というのは日本語でそれを意訳したもの。余談ですが、準惑星となった冥王星を連想しますが、こちらはローマ神話で冥府の王であるプルートから来ています。日本語にすると、たまたま同じような漢字になったわけですね。

 なお、冥王代、始生代、原生代をまとめて先カンブリア時代と呼ぶこともあります。先カンブリア時代は、発掘事例も少ないので、地球の歴史の中でも特に、解らないことがまだまだたくさんあります。

 そして顕生代は、生き物が豊富な時代という意味で、肉眼で見える大きさで硬い殻を持った生物の化石が初めて産出する5億4200万年前以降をさします。我々もこの顕生代に生きています。

 ロボットしかいない時代でも発生すれば、また新しい時代区分が出来るでしょうね〜。


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