バクテリアたちの溜息と光合成〜その一
光合成について調べるうまい機会があったので、今回は光合成について特集します。
20億何千万、ひょっとすると三十億年前のことかもしれない。太陽系の第三惑星、後に風変わりな生き物がここで生まれて「地球」と名づけることとなる惑星には、当時から豊富な水があった。しかもちゃんと水溜りーーとてつもなく大きなーーに液体として存在している。しかしただの水ではなかった。もしこの惑星に名前をつけて風変わりな生き物、「人間」がタイムマシンを発明してこの時代にやってきたとしよう。彼は果たしてこの水溜りが自分たちの時代のもののルーツであることを信じられるだろうか?きっと彼はこういうに違いない。「海というより巨大な有機物のスープだ」と。 さて、あるときのことである。バクテリアの「ばくたろう」はふと妙なことに気づいた。何か今日の朝食は物足りないのだ。おかしい・・・。おかしすぎる・・・・。バクテリアにできるはずもない思考を彼は数時間続けた。なんだか軽い朝食だぞ・・・。そうか!グルコースがたりないのだ!炭水化物が足りないのだ!そこまで考えが運んだとき、彼の顔は真っ青になった。・・・・顔?・・・真っ青?・・・何か間違えているような気がするが、まあ気にするまい。バクテリアに血の気が引くことや、顔があったかな・・・。
話題を元に戻す。彼は大いに悲しんだ。あれだけあった有機物がなくなってしまったのだ!そういえば、空から運ばれる有機物も最近少ない・・・。太陽系の形成時に取り残されて散乱していた隕石たちも数を減らしはじめていた。玉にまだ地球に衝突するものもあったが、その数は減り始めたのである。さて、ばくたろうはこれからどうすればよいのだろう・・・。彼は今まで大富豪であった。好きなだけの有機物を使って思う存分分裂できたのだ。何しろ初めの彼が生まれたときには、せっせと雷有機物製造機がせっせと稼動していたし、空からは産地直送?の有機物配達もされた。宇宙から有機物を含む隕石が落ちてきたのだ。あのころはよかった・・・・。ちやほやされてきたぼんぼんの彼に解決する方法が早々見つかるわけもなかった・・・。彼は無気力にその後の日々を過ごした。
悩んでいるうちにずるずると日にちは過ぎていく。いまや彼の周りには、利用できるグルコースなどの有機物が希薄な区域しかなかった。このままではやがて生物は地球上からいなくなってしまう!!ふと彼は自分の周りに大量にある有機物に気づいた。ピルビン酸といって、グルコースを分解した後に生成される排出物である。酸素を利用できる生物ならば、これをさらに分解して利用できるのだがこの時代に酸素なんていうぜいたく品はない。あっても、「嫌気呼吸生物」であるばくたろうたちには猛毒である。彼はピルビン酸からエネルギーを得る事はできない。
でも、ピルビン酸からグルコースを作ることは可能ではないか!よっしゃあ。決めた。化学的にピルビン酸を作ろう!!彼はもがき苦しんでついにピルビン酸からのグルコース生成に成功した!!よし、これでもうグルコースは不足しない。何か根本的なことが忘れ去られているような気がするがばくたろうはそのまま満足して生活し始めた。俺の周りには有機物が山ほどある。これはみんな俺が作ったんだぞ!彼の自画自賛はものすごい。実際確かに彼によって生命はグルコースの生合成に成功のはみとめる・・・・何の解決にもなってないが。
|