ところで、恐竜ってそもそも何?
ゴホン、ゴホン・・・。長らくご無沙汰してました、このコーナー担当の馬藤永徳です。いい加減更新せにゃあとこのコーナーを見ていると、そもそも恐竜とは何ぞやとかいうごく基本的なことをすっかりおざなりにしてるじゃあありませんか!いかん!!というわけで、今回は長らく更新の続いていないバクテリアをほっておき(おい)、恐竜の基礎的事項をお届けします。
以前、掲示板で「首長竜は恐竜か?」などというお話がありました。これによって「ああ、恐竜の定義について特集してなかったな」と思い出しましたので、早速説明しましょう。恐竜というのは、取り敢えずまずは「陸生動物」です。間違っても、海ではありません。他に住めるがあるならば、それは空のみです(!)。これについては後述。
この時点で恐竜に間違えられやすい代表格、ネッシーな首長竜(エラスモサウルス)と魚竜(イルカのような形の爬虫類、卵胎生)と海トカゲ(モササウルスなど)は恐竜の王国より締め出されるわけです。
次に、脚を横に張り出して這い蹲っては恐竜ではありません。あくまで哺乳類のように脚を体の真下に立てて、闊歩できなくては恐竜ではありません。トカゲのようには恐竜は這い回りません。走る馬や、のし歩く象を思い浮かべれば恐竜の歩き方がイメージできるかと思います。小型二足歩行の恐竜については、ダチョウあたりを思い出してもらえれば、脚の関節が違うという大問題がありますが、わかりやすいでしょう。
この時点で多くの陸生爬虫類、たとえば哺乳類型爬虫類という通好みな種族は恐竜王国の日陰者ということです。
だから好きになると、とまらないという話もありますが。
では、恐竜とは何なのでしょう。今まであげたことを整理するとこうなります。「直立歩行をする爬虫類」です。ここで注意しなくてはならないのは、直立歩行とは何も人間のように垂直に体を立てる必要はないことです。脚が体からまっすぐ下に伸びていればそうなります。これが実は、恐竜の定義で一番わかりやすく、大体あっているものでしょう。
ちなみに前足については、角竜がどうも例外らしく、彼らの前足だけは、斜め下に足をだす、つまりはガニマタ状でした。しかし、恐竜は基本的にガニマタではありえないのです。この定義で大体、恐竜を他の動物から識別することができます。じつは、恐竜の祖先となる動物にもこの特徴を持っている者たちがいて、厳密にはもう少し定義が必要なのですが、まあこれで大まかなところは区別できるでしょう。
さて、ここまでわかったところで別の視点でこのグループをみてみましょう。この視点は、分岐系統学というものです。これは、生物が進化の結果もつ、新しい形質に着目して、その生物たちの進化上の関係、つまり系統樹を作成するものです。例として、ある共通の祖先をもつと考えられるグループがあったとし、そのグループの進化の順番がわからなかったとして説明しましょう。
そのグループは、根底に同じいくつかの特徴を持っているはずです。さらにそのグループの生物は進化の結果、個々の「新しい特徴」を別に持っています。そして、そのグループ内で同じ「新しい特徴」をもつ生物は、祖先種からの同じ進化の路線上におり、そのグループ内の持たない生物は別の進化の路線上にある可能性があると考えられます。そして、「新しい特徴」が多いほど祖先種より進化した生物と考えることができます。このように、祖先種からの進化の過程で個々の特徴を手に入れていく過程として、生物の進化の系統樹を書いていくのです。
同じ「新しい特徴」で生物をくくるといっても、いろんなくくり方ができることは想像に難しくないでしょう。そこで、この方法では一番進化の枝分かれの少なくかつ無理のない方法を探し出すことになります。抽象的でわかりにくいでしょうが、ここは結局のところコンピュータによる計算と人間の判断力にまかせることとなります。
長くなりました。この方法では、ある生物群の定義は、共通の祖先から派生する祖先すべてとなります。よって、恐竜の定義は、結局のところ「トリケラトプスと現生鳥類のもっとも新しい共通の祖先から派生するすべての子孫」となります。これだと、鳥も恐竜なわけです…。