秋田県ー地名の由来と市町村変遷
○地名「秋田」の由来
江戸時代、今の秋田市の中心に置かれた藩は久保田藩。城の名前も久保田城でしたが、１８７１（明治４）年に秋田藩に改名した直後に廃藩置県を迎え、秋田県が成立しています。その秋田の由来は、日本初の歴史書である「日本書紀」の中で、斉明天皇4年（658年）、阿倍比羅夫（あべのひらふ）が水軍を率いて北方遠征したときの記録に、齶田 （あぎた）として登場しています。さらに翌年には飽田と書かれているほか、続日本紀の天平5年には出羽柵（いではのき）を秋田に置いた（庄内地方から移転）と記されたほか、「和名抄」では阿伊太、天平堂宇年間に書かれた正倉院文書では「阿支太」と記されています。
結果として、出羽柵は秋田城と呼ばれるようになったほか、秋田郡、秋田湊などとして地名が伝わっており、非常に長い歴史を持ちます。久保田から秋田に改名したのも、こうした伝統を重んじたようです。
○地名「男鹿」の由来
男鹿市や男鹿半島で知られる「男鹿」（おが）。非常に特徴的な地名ですが、民俗学者の柳田国男によると「陸（おか）」ではないかとの説を提唱。男鹿半島が日本海に浮かぶ陸のように見えるから、だとか。このほか、先ほどの日本書紀の記述内で、阿倍比羅夫を齶田で出迎え朝廷への服属を誓った、恩荷 (おんが) という蝦夷に由来するという説などもあります。
○地名「能代」の由来
これも日本書紀で見られる地名で、阿倍比羅夫が斉明天皇4年に遠征した際に「齶田・渟代二郡の蝦夷望み恐じて降わんと乞う」との記載があります。渟代は「ぬしろ」と読み、続日本紀では７７１（宝亀２）年、渤海国の使節が１７隻の船で野代湊に漂着したという記述が見られます。以後は野代と呼ばれていましたが、１６９４（元禄７）年、１７０４（宝永元）年に大震災にあい、それまでの「野代」は野に代わると読まれ縁起が悪いということで、能(よ)く代わるの「能代」に改称しています。○市町村名の比較（2000年と現在）
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市名（２０００年） 秋田市 あきた 大館市 おおだて 能代市 のしろ 本荘市 ほんじょう 横手市 よこて 大曲市 おおまがり 鹿角市 かづの 湯沢市 ゆざわ 男鹿市 おが |
市名（現在） 秋田市 あきた 大館市 おおだて 能代市 のしろ 由利本荘市 ゆりほんじょう 横手市 よこて 大仙市 だいせん 鹿角市 かづの 湯沢市 ゆざわ 男鹿市 おが 潟上市 かたがみ 北秋田市 きたあきた 仙北市 せんぼく にかほ市 |
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郡町村名（２０００年） 鹿角郡 かづの 小坂町 こさか 北秋田郡 きたあきた 鷹巣町 たかのす 比内町 ひない 合川町 あいかわ 田代町 たしろ 森吉町 もりよし 阿仁町 あに 上小阿仁村 かみこあに 山本郡 やまもと 二ツ井町 ふたつい 山本町 やまもと 八竜町 はちりゅう 琴丘町 ことおか 峰浜村 みねはま 八森町 はちもり 藤里町 ふじさと 南秋田郡 みなみあきた 天王町 てんのう 五城目町 ごじょうめ 昭和町 しょうわ 若美町 わかみ 八郎潟町 はちろうがた 井川町 いかわ 飯田川町 いいたがわ 大潟村 おおがた 河辺郡 かわべ 河辺町 かわべ 雄和町 ゆうわ 由利郡 ゆり 象潟町 きさかた 仁賀保町 にかほ 大内町 おおうち 鳥海町 ちょうかい 西目町 にしめ 岩城町 いわき 矢島町 やしま 由利町 ゆり 金浦町 このうら 東由利町 ひがしゆり 仙北郡 せんぼく 角館町 かくのだて 田沢湖町 たざわこ 中仙町 なかせん 西仙北町 にしせんぼく 協和町 きょうわ 千畑町 せんはた 仙南村 せんなん 仙北町 せんぼく 太田町 おおた 六郷町 ろくごう 神岡町 かみおか 西木村 にしき 南外村 なんがい 平鹿郡 ひらか 平鹿町 ひらか 十文字町 じゅうもんじ 雄物川町 おものがわ 増田町 ますだ 大森町 おおもり 大雄村 たいゆう 山内村 さんない 雄勝郡 おがち 羽後町 うご 稲川町 いなかわ 雄勝町 おがち 東成瀬村 ひがしなるせ 皆瀬村 みなせ |
市郡町村名（現在） 鹿角郡 かづの 小坂町 こさか 北秋田郡 きたあきた →北秋田市 →大館市 →北秋田市 →大館市 →北秋田市 →北秋田市 山本郡 やまもと →能代市 のしろ →三種町 みたね →三種町 →三種町 →八峰町 はっぽう →八峰町 藤里町 ふじさと 南秋田郡 みなみあきた →潟上市 五城目町 →潟上市 →男鹿市 八郎潟町 井川町 →潟上市 大潟村 （消滅） →秋田市 →秋田市 （消滅） →にかほ市 →にかほ市 →由利本城市 →由利本城市 →由利本城市 →由利本城市 →由利本城市 →由利本城市 →にかほ市 →由利本城市 仙北郡 せんぼく →仙北市 →仙北市 →大仙市 →大仙市 →大仙市 →美郷町 みさと →美郷町 →大仙市 →大仙市 →美郷町 →大仙市 →仙北市 →大仙市 （消滅） →横手市 →横手市 →横手市 →横手市 →横手市 →横手市 →横手市 雄勝郡 羽後町 →湯沢市 →湯沢市 東成瀬村 →湯沢市 |
