PTX-DEX エグゼクスバイン(1/144コトブキヤ)


○解説

 スーパーロボット大戦シリーズのオリジナル主人公機として設定されたヒュッケバインは、相方のグルンガストとともに 主人公機の代表格として(初出が1995年の「第4次」なのでなんと20年選手)長く活躍してきた古株マシンで、 カトキハジメ氏のデザインしたその姿がよく見なくても「ナニ」に似てることから度々物議を醸してきました。

 特に近年はコトブキヤから発売されたプラモシリーズのうち、ヒュッケバイン関係「だけ」が何故か突然絶版になる 本編をなぞる形でシナリオが進んだアニメ版で一切登場なし。別機体に差し替えられる ゲームPVでも登場せず。他メディア誌でに掲載される時も頑なに登場しなかったり不自然に隠されたりする。

 そして来たる「第2次スーパーロボット大戦OG」において、初代、MkU、MkVが全機揃って 「機体が修復不能になるまで完全に破壊されてしまう(戦闘描写なしのイベントで)」 という衝撃的なイベントが発生。このあんまりな扱いに多くのファンは愕然としたそうです。 (実は相方のグルンガストも竜虎のエサになったり指パッチンで真っ二つになったりと大概な扱いされてますが…)

 で、その中で大破しながら辛うじて生き残ったエクスバイン(データ取得用予備機ヒュッケバイン009の改良型)を、 各種予備パーツで応急処置を施したのが第2次OGに登場する機体「アッシュ」で、 更にそこから本来の強化プランに添ってありったけの超技術を詰め込んで完成したのが「エグゼクスバイン」。 先祖3代の特徴を全て取り揃えた「凶鳥の末裔」として、ついでに神がかったBGMも引っさげて復活することになります。

 ちょっと事故したら一つの都市が消し飛ぶほどのエンジンを2基搭載(更に元のエンジンも合わせると3基エンジン?)、 それを無理やりパイロットの念動能力で安定させて制御しているという歩くハルマゲドンのようなシロモノ。 そもそも初登場の際も「念動力でパーツを呼び寄せてその場で外装破棄、新規交換、システム調整を全部行う」という、 ちょっとワケ分からないことしてます。まぁ思念でロボットが動いたり武器が強化、巨大化したりするのはよくありますし…

 あ、リムちゃん可愛かったですごちそうさまでした。
(撮影&解説:八十八舞太郎)

○ギャラリー


全体像
 サクサクっと組み立てた全身図。T−LINKスライダーにストライクシールドととにかくあちこちがトゲトゲ飛び出しているデザイン。
 実は設定画と比べると体型が結構アレンジされていて、元絵はスライダー込みでデザインされてるのか異常に脚が長いです。他にも頭のサイズが一回り大きくなるなど、立体化にあたって若干スタイルが変わっています。

 よくよく見てみると全体のラインはやっぱりヒュッケバインシリーズ。 背面には巨大なブースターとストライクシールド。当然重心が後ろにかかるので、自立はできますけど非常に不安定なのでスタンド必須。 色分けに関してはほぼ完璧なのですが、よりにもよってスライダーの白部分は一切塗装されてなく青一色です。 なので合計18基×2のスライダーを全部部分塗装することに。もうグッタリ… 接着剤を要するところはないですが、強いて挙げるならゴーグルがやや外れやすいでしょうか。


可動
 全身がトゲトゲとしていますけど、個人的には見た目に反してよく動かせる方かなと思ってます。 腕は肘の二重関節に加えて付け根が引き出せるので胸の前で交差できるほど伸びますし、 脚は正座もできる膝の二重関節に付け根でロール可能。関節自体もしっかり固く、動かすのに苦はない印象です。

 難を挙げると腕が根本から抜けやすいのと、股関節のジョイントが若干緩いのでスタンドでグラつきやすいくらいでしょうか。手のパーツは穴なしと穴開きキャノン用握り手、平手が左右セット、右手のみセイバー用が1つ。


武装
 ゲーム内で使用している武装のうち、グラビトンライフルは付属しないので、持てるのはセイバーにキャノンとわりと少なめです。 T-LINKセイバーはヒュッケバインシリーズには珍しい実体大型剣。右手にしか持てないですがわりと軽いので取り回しは便利。 背中のストライクシールドは文字通りの盾として機能するだけでなく、T-LINKセイバーの鞘としても運用されています。 腕に装着することもできますが当然可動域が阻害されるので注意。

 本機の主兵装となる「T-LINKスライダー」は、全身各所に搭載された念動遠隔制御兵器。合計で18基が搭載されていて、 ブレードを用いた刺突、展開して回転し対象を切断、更に内蔵ビーム砲による砲撃や念動フィールドの展開など これ一種で遠近攻防なんでもござれという十徳ナイフのような便利兵装。



ブラックホールバスターキャノン
 「凶鳥の眷属」たらしめるヒュッケバインシリーズお得意の重力兵器、ブラックホールバスターキャノン。 MkUのGインパクトキャノンやVのグラビトンライフルと違い、初代に先祖返りしたような巨大な砲身が特徴的。 基本的に両手持ち推奨の武器ですが、本体の良好な可動と両方のグリップがスイングすることもあり、 これだけの巨大武器ながら簡単に持たせることができます。

 シリーズにはおなじみの重力兵器、加えて初代から引き継いだかのような演出や台詞回しもあり大人気の武装。 ゲーム中での性能も強烈で、最大改造で自軍最高峰クラスの火力を叩き出す様はまさにヒュッケバインシリーズの集大成に相応しい姿。 若干消耗が激しい問題はありますけど、自軍の切り札として猛威を振るってたという人も多いでしょう。

↑ PAGE TOP