意外な「おとうさん」「おかあさん」

担当:裏辺金好


○新しいんだ、これが。

 中国の反日デモを見るまでもなく、教育というのは影響力が凄いと思います。と言いますのも、最初始めてから全く更新のない、日本語・英語研究室の「語源」コーナーをいい加減に再開させようと、色々と本を読んでいるのですが、その中に「お父さん」「お母さん」というのがあったんですね。

 さあ、これっていつ頃からある言葉なのか。
 日本語の履歴書(故・井口樹生 慶応大教授 著/講談社)によると、明治以降に文部省が普及させた言葉らしい。江戸時代までは武家では「父上」「母上」、庶民は「おとっつぁん」「おっかさん」と両親を呼んでいましたが、このうち庶民の使う言葉が、当時のエリート層には「響きが悪い」と気にくわなかったらしい。

 実際にこれが老若男女で当たり前の言葉になったのは、おそらく戦後からでしょう。そんなわけで、教育の成果によって、何の疑いもなく・・・ということは、良くあることなんだなあと思う次第です。ちなみに江戸時代頃まで、皇族の場合は父親を「おもうさん」、母親を「おたあさん」といっておりました。これを「おとっつあん」「おっかさん」を足して2で割って「おとうさん」「おかあさん」・・・と言うことなんでしょうかね。

棒