藪医者 やぶいしゃ

担当:裏辺金好


○藪井竹庵という医者が犯人だった?

 ・・・なんて書くと、実にもっともそうですし、そう勘違いされることも多いらしいのですが、あくまで上は俗説。
 現在の「藪医者」という漢字は当て字で、藪とは本来、「野巫」と書きます。これは、呪術で治療を行うようなレベルの田舎医者という意味です。野=田舎、巫=現在も巫女(みこ)などで漢字を使うように、祈祷して神からお告げを聞く者を表わしますが、この場合は悪い意味で使われています。

 この野巫という漢字が、今度は野夫と変化。
 野夫とは、百姓や貧民といった田夫野人のこと。所詮は田夫野人程度の治療しか出来ない医者だ、とバカにしたわけなのですが、野夫という表現が差別用語だと言われたのでしょうか。そのあたりの詳しいことは解りませんでしたが、現在は「藪」を当て字にして、藪医者と変化し、定着しています。

 未熟で腕前が悪かったり、そもそも全然医学の無い藪医者に治療されたら、たまったものではありませんね。

参考文献
日本語の「語源」ものしり辞典 板坂元 著 大和出版
語源を楽しむ 増井金典 著 ベスト新書

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