| ○GEOS(ジオス)で1年以上の月日が経ち、世間では日韓W杯で大盛り上がり
|
・・・そんな中、私は少人数のクラスで授業を真剣に受けていた。が、ついに私にアメリカ合衆国へ旅立つという実感がやってくる。『高校中退』という肩書きを背負い、過去を乗り越え新しい未来を掴む為に私はパスポートとビザを取りに行く事が決まった。だが、それだけではアメリカは入国を許してはくれない。“
I-20”という学校入学許可証がアメリカ大使館へ提出しなくてはならなかったのだ。
このI-20というのが曲者で、入学金を支払えばすぐに許可を出す大学・高校もあれば、小論文を書き、Test Of English as a
Foreign Languageの略称、
TOEFLと呼ばれる技能試験を受けて、学校が定めている点数を叩き出さないと海を渡り行く事さえ不可能だと言い張る意地悪な所もある。
2001年の9月以降、アメリカ同時多発テロの影響でI-20はイスラム人学生テロリストの渡航手段として認知され、留学生にとっては厳しい状況になっていた。そして、ついにGEOSで一緒に英語を勉強しているMikaと東京都・赤坂見附にあるThe
embassy of Americaに面接へ向かうことになった・・・・・・・・。
まず初めに、着て行く服装は男性なら黒か紺のスーツ、女性なら少し黒目のワンピースを選んでおく事。なぜラフな服装や派手な露出はNGかと言うと大抵の面接に落ちる人は労働ビザを持たずに住み着きそうなイメージをかもし出す事を指摘されている。よくアメリカでは第一印象の服装で性格や思考を客観的に判断することが多い。
これは移民が多く、人種間で起きるCultural Difference(カルチャーショックなどによる価値観の違い)でカジュアル過ぎる服装や水商売系はもろ“麻薬中毒”や“不法滞在者”に見られ易い。よく向こうでは寛容さから服装にも無頓着が多いと思われがちだが実際に職場でバリバリ働いているアメリカの社会人はブランド物のスーツを着ている。決して某有名IT企業の元社長のようにTシャツではない。何故ならあのビル・ゲイツもYシャツを愛用し、マイクロソフトの会議でも重厚なスーツを着こなしているからだ。
メディアでは陽気で大らかなアメリカ人が服装に無頓着として描かれている事が多いのは確かだが、筆者が経験した限り社会人はお洒落な奴が多い。むしろラフな格好は若者もしくは『負け組』と言われている人達のシンボルとして浸透している。次に、髪型を出来れば脱色しないように心がけて欲しい。私自身茶髪で大使館の面接を受けたが、やはり向こうの面接官に疑いの目を持たれた。
というのもアメリカ人とはいえ、日本に滞在して月日が経つ。渋谷や新宿で暴れている若者の姿が映っているTVを通して知ると、現代風にワックスをつけ髪を整え、脱色している人間に好感を抱くとは限らない。ましてやピアスや入れ墨をしていると信頼度は下る一方だ。余程優秀な成績を収めた履歴書ではないと、まず自分達の国にこれ以上犯罪者を増やさない様に心掛けている連中は説得できないだろう。
これまで外見的特徴について面接合格への手段を伝えたが、いよいよ本題に入る。ズバリ、面接官との英語での対話だ。実は日本語でも一対一で面接を受ける事は可能だが、断然英語の方は質問が短く、すぐに終わる。よって筆者は英語を選択したのであった。
なお、仮にこれらを読んでいて留学に不安を感じている方には、とっておきの手段として“代理人による手続き”で学生ビザ(F-1 Visa)を入手する方法がお勧めだ。しかし、どちらが今後の留学生活で為になるか考えると、日本国内に居る間で英会話能力を高めた方が得策ではないだろうか。
さて、長蛇の列で足腰に負担を感じながら、ようやく自分の番号を呼ばれて透明なガラス越しに現れたのは20歳代後半のアメリカ人男性だった。筆者には記憶を思い起こすと彼はジパ○グ上陸作戦というコンビを組んでいる、お笑い芸人チャ○・マクレーンに結構似ている。チャ○似の大使館職員は最初にこう尋ねてきた。
『You are the one of Japanese students in this college?
(あなたが、この大学の日本人生徒のうちの一人か?)
We would like to know how you are acquainted with this chancellor there.
Could you give us particular progress of it?
(私達は、あなたがここの学長とどうやって知り合ったのか知りたいので、詳しく経緯を教えてくれないかね?) 』 と。
まず私は東京にある英会話学校でTOEFLに対しての勉強をし、自分でネット上にあった米国州立大学のWEBを探し出し英語で書かれていた概要や入学資格などを読み通してメールで入学願書と小論文を送った事を彼に伝えた。すると面接官はあまり大きなリアクションをせずに次の質問をしてきた。
『Okay……As far as my experience is concerned, those kinds of people tend
to live in America.
(分かりました・・・・・私の経験上だとこうゆう種類の人間は合衆国に住む傾向にありますね。)
It means we worry if you want to stay in America over years because
you did not earn necessary grades to pass your high school.
(つまり私達はあなたが長期不法滞在をするのではないかと心配しているのです。何故なら、あなたが高校で卒業するのに必要な単位を稼いでいませんでしたね。)
Don’t you think a person who dropped out of the high schools is unable
to achieve his academic requirements in the college?
(高校を退学した人に大学の必要科目を果たすことなんて出来ないと思いませんか?)』と。
彼はあれ程説明をしろと頼んでおいて書類だけに目を通し、中学・高校の成績(英語で書いてある物を提出しなくてはならない)で大学卒業を不可能と判断し、さらには渡航目的が進学ではなくて移民すると疑ってきたのだ。なんじゃそれ、貴様が語れと命令するからこっちは必死で経緯を説明して留学への熱意を語ったのに結局書類不備で話を付ける気かい。私は遂に、こう冷静に言い放った。
『Well, I understood what you are saying about my resume.
(まあ、私もあなたが私の履歴書について何が言いたいのか分かりました。)
But, I am sure that a person like me realizes what people are happy
to study hard in different countries because this person experienced
to fail in learning before.
(しかし、私は自分のような人間が挫折を以前経験した為に、人々が一生懸命海外で勉強することが何なのか気が付いたのです。)
Although I don’t know what happen in my college, I am aware of the importance
for general studies!!
(たとえ私が大学で何が起こるのか知らなくても、私は一般教養の大切さに気が付いているのです!)』
静かにゆっくりと発音を大事にしながら相手の目に語りかけるように話す。頭の中で拾ってきた単語を自然に拾ってきて、多少の文法には気に掛けずに言葉に出す。それは相手に間髪入れずに自分の主張を押し通すことなのだが、英会話では小難しいことを言うよりもともかくシンプルに結論を述べることが大切だと私は思います。この時もきっと相手には苦しい言い訳を言っちゃっているよ、コイツと思われていただろう。しかし、学ぶ事の大切さを一生懸命伝えたいと下手糞な論説を面接官は理解してくれた。
最後に彼は「悪かったね、今NYでのテロ騒ぎで外国からの居住者に対してからは厳しく接するように上に言われているんだ。」と流暢な日本語で話してきてくれた。もしも、私が頭に血が上りカッとなって日本語で怒鳴っていたら、きっと私は不合格でまた赤坂大使館に長蛇の列で並んでいる人達に出会っていただろう。ここで検討中または保留と言われた人は文字が書かれた白い長方形の紙を渡され、電話で合否を伝えられる。落ちる確率は50%である。最後に、面接官に合格と判断されると紙を渡さず留学対象者が持ってきた書類を封筒に詰めると数日後に自宅に配達される。開けると学生ビザのシールが貼ってあるパスポートと書類が出てくる仕組みだ。
こうして私は15分程度で面接を終え、4日後に渡航ビザを手に入れる事が出来たのだった。おさらいすると、大使館に必要なのは十分な書類(突っ込んでくる場合は言い訳も考える様に)と明確な渡航意思、そして未だに将来のことを考えていなくても日本に帰ることを強調するように。これは合衆国に留学し、ほとんどの日本人留学生(女性)がアメリカ国籍を持つ男性と結婚し住み着いてしまう傾向を政府が危惧しているからだ。税金を払ってくれれば問題ないが同盟国---日本の少子化を防ぐ為であるかも知れない。(日本の需要が下るとアメリカ経済にも影響が出る)なので、留学を志す人もしくは留学している人に問いたい。日本は好きですか、と。私の場合、日本国は一番居心地が良く、住み易いので骨を埋めるのは祖国ですね。