すごい、さすが、素晴らしい、よい

○「すごい」とは何だ?

『デジタル大辞泉』(小学館)
ぞっとするほど恐ろしい非常に気味が悪い。「―・い目でにらむ」
2 びっくりするほど程度がはなはだしい。大層なものだ。「―・い人気」
3 (連用形を副詞的に用いて)程度のはなはだしいことを表す。「―・く寒い」「―・くおもしろい」

大辞林 第三版 (三省堂)
1 ぞっとするほど恐ろしく思う。たいそう気味が悪い。 「− ・ い目つきでにらまれる」 「− ・ い絶壁」
2 常識では考えられないほどの能力・力をもっている。並はずれている。 「− ・ い怪力」 「− ・ い根性」
3 恐ろしいほどすぐれている。ぞっとするほどすばらしい。 「− ・ い性能の車」 「− ・ い腕前」 「− ・ い美人」
4 程度がはなはだしい。 「デパートは− ・ いこみようだ」 → すごく (凄く)
5 ひどくものさびしい。ぞっとするほど荒涼としている。 「かれがれなる虫の音に松風− ・ く吹きあはせて /源賢木」 「古畑の岨(そば)の立つ木にゐる鳩の友呼ぶ声の− ・ き夕暮 /新古今雑中」
6 ぞっと身にしみて寒気を感じるようだ。鬼気迫るようなおそろしさだ。

所長注:すごい、と言うと褒められた気分になるはずなのですが、意味を調べてみるとマイナス的なものばかり。あれ〜?

○「さすが」とは何だ?

『デジタル大辞泉』(小学館)
(1) [形動][文][ナリ]
1 評判や期待のとおりの事実を確認し、改めて感心するさま。なるほど、たいしたもの。「この難問が解けるとは―だ」
2 あることを一応は認めながら、一方でそれと相反する感情を抱くさま。あることをそのままは容認できないさま。そうとばかりも言えない。やはりそうもいかない。

(2)[副]
1 あることを認めはするが、特定の条件下では、それと相反する感情を抱くさま。そうは言うものの。それはそうだが、やはり。「味はよいが、これだけ多いと―に飽きる」「非はこちらにあるが、一方的に責められると―に腹が立つ」
2 予想・期待したことを、事実として納得するさま。また、その事実に改めて感心するさま。なるほど、やはり。「一人暮らしは―に寂しい」「―(は)ベテランだ」
3 (「さすがの…も」の形で)そのものの価値を認めはするが、特定の条件下では、それを否定するさま。さしもの。「―の名探偵も今度ばかりはお手上げだろう」

大辞林 第三版 (三省堂)
一 ( 副 )
1 (先行の内容を認めながらも,それと矛盾することをいうのに用いて)そうはいうもののやはり。とはいうもののしかし。 「離れていても,−心は通じている」
2 (以前から考えられていた内容を肯定し強調するために用いて)予想どおりに。期待にたがわず。 「−本場の味だ」
3 (「さすがの…も」の形で)定評のある。あれほどの。さしもの。多く,後に否定的な語を伴う。 「−の名選手も年齢には勝てない」


二 ( 形動ナリ )
先行の内容をそのまま肯定するわけにはいかない状態を表す。そうもいかない。そうとばかりいえない。
(中略)

「流石」 は中世以降の当て字で,晋の孫楚の 「枕流漱石」 についての故事を,さすがにうまいこじつけだとしたところからといわれる〕


○「素晴らしい」とは何だ?

『デジタル大辞泉』(小学館)
1 群を抜いてすぐれている。大変みごとである。このうえなく好ましい。「山頂からの夜景は―・い」「―・い演奏」
2 驚くほど程度がはなはだしい。ものすごい。「この柿は―・く甘い」「―・くおもしろい本」
3 ひどい。とんでもない。

大辞林 第三版 (三省堂)

( 形 ) [文]シク すばら ・ し
1 思わず感嘆するようなさまを表す。
(ア) (客観的評価として)この上なくすぐれている。際立って立派だ。 「− ・ い眺望」 「− ・ いアイデア」
(イ) (主観的評価として)きわめて好ましい。心が満たされる。 「− ・ い日曜日」 「− ・ いニュース」

2 程度がはなはだしいさまをいう。
(ア) 現代語では,多く好ましい状態について用いられる。驚くほどだ。 「− ・ く広い庭園」 「− ・ く青い空」
(イ) 近世江戸語では,多く望ましくないさまをいうのに用いられる。ひどい。 「此女故にやあ− ・ い苦労して /伎・与話情」

所長注:江戸時代は逆の意味だったとは!

○「よい(良い、善い など)」とは何だ?
『デジタル大辞泉』(小学館)
1 (多く「良い」「好い」と書く)人の行動・性質や事物の状態などが水準を超えているさま。
質が高い。上等である。「―・い友に恵まれる」「―・い品」⇔悪い。
能力がすぐれている。上手である。うまい。「腕の―・い職人」「感度の―・いラジオ」⇔悪い。
美しい。すばらしい。「器量が―・い」「―・い景色」⇔悪い。
良好である。健全である。健康である。「からだもすっかり―・くなった」「気分の―・い朝」⇔悪い。
地位や身分が高い。また、社会的にしっかりしている。「―・い家柄」「育ちの―・い人」⇔悪い。
経済的に栄えている。裕福である。「懐ぐあいが―・い」「暮らし向きが―・い」⇔悪い。
利益の面ですぐれている。有益である。有利である。「割の―・い仕事」「―・い値で売れる」⇔悪い。
効き目がある。効果的である。「胃腸病に―・い温泉」⇔悪い。
向いている。ふさわしい。恰好である。好適である。「海水浴に―・い季節」「ちょうど―・い時に来た」⇔悪い。
自分の好みに合っている。望ましい。「私はビールが―・い」「住むなら郊外が―・い」

2 (多く「良い」「善い」と書く)人の行動・性質や事物の状態などが、当否の面で適切・適当な水準に達しているさま。
正しい。正当である。善である。「日ごろの行いが―・い」「態度が―・い」「人柄が―・い」⇔悪い。
好ましい。好感がもてる。「返事に元気があって―・い」
満ち足りている。幸せである。「一人で―・い思いをする」「君に会えて―・かった」
親切である。やさしい。「土地の人に―・くしてもらう」「気立てが―・い」⇔悪い。
人と人との間が円満である。むつまじい。「職場の人間関係が―・い」⇔悪い。
十分である。不足がない。「度胸の―・い人」「覚悟は―・いか」⇔悪い。

3 人の行動・性質や事物の状態などが許容範囲内であるさま。
許せる。承認できる。「帰っても―・い」「代理人でも―・い」
さしつかえない。支障ない。「―・かったらお茶でもどうですか」
放っておいてかまわない。どうでもよい。「その件はもう―・い」

4 (「よい年」などの形で)ある程度の年齢に達している。また、分別を身につけているはずだ。「―・い年をして喧嘩などするな」「彼の息子ももう―・い年だ」

5 (多く「好い」「佳い」「吉い」と書く)吉である。めでたい。「―・い日を選んで挙式する」⇔悪い。

6 情操の面ですぐれている。情趣を解する能力がある。

7 動詞の連用形に付いて、動作が簡単・容易・円滑・安楽にできるさまを表す。…しやすい。「住み―・い家」「飲み―・い錠剤」
→好(い)い[用法]→善く

大辞林 第三版 (三省堂)
〔望ましい状態を広くいう語。終止形・連体形としては,口頭語では 「いい」 ,文章語では 「よい」 を用いることが多い〕
1 品質的に上等である。 「− ・ い酒」 「− ・ い時計」
2 美的にすぐれている。美しい。 「景色が− ・ い」 「器量が− ・ い」
3 能力的にすぐれている。優秀だ。 「腕が− ・ い」
4 身分・家柄が高い。経済的に恵まれている。 「− ・ い家に生まれる」 「− ・ い暮らし」
5 倫理・道徳にかなっている。正当だ。 「− ・ いと信じてやる」 「− ・ いおこない」
6 規範・標準に合っている。適格である。 「バットの持ち方が− ・ い」 「姿勢が− ・ い」
7 人柄が好ましい。善良だ。 「あの人は− ・ い人だ」
8 親密だ。むつまじい。 「仲が− ・ い」
9 目的にかなっている。ふさわしい。好都合だ。 「− ・ い時に来てくれた」 「けがにはこの薬が− ・ い」
10 めでたい。吉である。 「今日の− ・ き日」 「門出− ・ しとて勇みけり /盛衰記36」
11 利益になる。得だ。 「− ・ い話がある」 「− ・ い商売だ」
12 快い。快適だ。 「− ・ い湯だ」 「ああ− ・ い気持ちだ」
13 十分だ。整っている。 「もう− ・ いかい」 「覚悟は− ・ いか」
14 (「…して(も)よい」「…と(も)よい」などの形で)さしつかえない。かまわない。 「外出しても− ・ いですか」 「それで− ・ い」 「飲みての後は散りぬとも− ・ し /万821」
15 動詞の連用形に付いて,…しやすい,たやすく…することができる,などの意を表す。
  「書き− ・ い万年筆」 「この家は住み− ・ い間取りになっている」 〔 ?〜? ⇔悪い〕 → よく (良)

棒