護衛艦「あたご」型


第3護衛隊群第3護衛隊(舞鶴基地)所属の1番艦「あたご」。撮影時は横須賀に寄港していた。
(撮影:裏辺金好)

●基本データ

種別
警備艦(DDG)
主機
ガスタービン(COGAG)・2軸
登場年
2007年
速力
30kt
基準排水量
7700t
搭載機
なし(1機搭載可能)
全長
165m
乗員
310名
全幅
21m    

●兵装一覧

 Mk-41垂直発射機2基(64&32セル・SAM/SUM)
 127o62口径単装砲1基
 90式SSM4連装発射筒2基
 324o短魚雷3連装発射管2基
 Mk-15 20oCIWS2基

●解説

 「こんごう」型ミサイル護衛艦に続いて建造されたイージス・システムを搭載したミサイル護衛艦。「いずも」「ひゅうが」に続く大きさを誇る。

 北朝鮮の核開発問題などによって、弾道ミサイル防衛のあり方が問われるようになり、TMDの開発にアメリカとともに乗り出した日本だが、プラットフォームとなるイージス護衛艦の数が不足するということで、新たに2隻のイージス艦が建造されることになったが、これが「あたご」型護衛艦である。もっとも、老朽化してきている「たちかぜ」型の置き換えも念頭に入っている。

 基本的には「こんごう」型の改良型であるが、インド洋への派遣などを通じて、ヘリコプターの運用能力の強化が指摘された。そのため、哨戒ヘリコプターの搭載が可能となっている。ただし、通常は搭載せず、艦隊派遣などで必要となった際に搭載するという方針となった。ヘリコプターを搭載する関係で格納庫が設置されたため、レーダーの死角が発生せぬように4基のフェーズドアレイレーダーのうち後ろの2基については、一段高くセットされた。

 その他、対艦ミサイルをハープーンから国産のものに換装し、主砲についても、オットーブレダ製のものから、アメリカ海軍のMk-41の長砲身のものに変わっている。

 2008年2月19日に「あたご」が漁船と衝突し、漁船が沈没する事故が発生した。最新のイージス艦が事故を起こしたということもあり、また、海上自衛隊の組織としての問題にまで発展するなど、大きな問題となっている。

艦番号
艦名
竣工日
DD-177 あたご 2007年3月15日
DD-178 あしがら 2008年3月13日

●ギャラリー


1番艦「あたご」の艦橋部分。
(撮影:裏辺金好)

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