10式戦車


(撮影:kajibooh)

●基本データ

登場:2008年(試作車)
重量:44t
全長:9.42m
全幅:3.24m
全高:2.3m
乗員:3人

●解説

 陸上自衛隊が運用する4代目の国産戦車。防衛省技術研究本部が開発を担当し、三菱重工業が試作と量産を担当した。試作車は2008(平成10)年に登場し、約1年間の試験を実施。2010(平成22)年から量産がスタートし、順次配備が進んでいる。
 10式戦車の特徴はC4Iシステムが搭載され、陸上自衛隊のネットワークに組み込まれ、戦車同士の情報共有が出来るほか、普通科の野外コンピューターネットワークと連接し、普通科部隊と一体化した作戦行動が可能であること。74式戦車や90式戦車を回収して搭載する案も検討されたが、内部スペースに課題があり見送られている。
 主砲に国産44口径120mm滑腔砲、副武装として12.7mm重機関銃、74式車載7.62mm機関銃を搭載している。走行しながら射撃する行進間射撃のほか、蛇行しながら射撃を行うスラローム射撃においても高い実力を有しており、2015(平成27)年10月10日に陸上自衛隊土浦駐屯地武器学校(茨城県)行われたイベントでは、主砲の先端にワイングラスを置き、赤ワインを注いだ状態で車体を傾斜したり、旋回するなど姿勢を変化させたにもかかわらず、主砲の方針は一定方向を指し続け、ワインを一滴もこぼさないというパフォーマンスを実演している。
 エンジンは水冷4サイクルV型8気筒ディーゼル。最高速度は90式戦車と同じく70km/hである。
 試作車は4両誕生し、その後の量産車とは車体前部の形状が異なっているほか、量産車では砲塔側面モジュール装甲にハッチが追加されるなど、若干の違いがある。

●ギャラリー


陸上自衛隊広報センターで保存・公開されている試作1号車。
(撮影:裏辺金好)


(撮影:習志野駐屯地/撮影:裏辺金好)

(撮影:kajibooh ※以下全て)













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