茂木城〜栃木県芳賀郡茂木町〜


○解説

 茂木城(もてぎじょう)は、宇都宮宗綱の次男である八田知家が茂木保の地頭職に補任された後、その3男である八田知基が建久年間(1190〜99年)に築城したことに始まります。以後、八田知基とその子孫は茂木氏を称し、約400年にわたり領有しました。
 16世紀に茂木氏は常陸の佐竹氏に臣従。1594(文禄3)年に佐竹氏の命により、茂木治良は小川城へと移り、その支配を終えます。その後、佐竹氏が1610(慶長15)年に秋田に転封されると、細川興元(細川忠興の弟)が1万石で入城しますが、城下に陣屋を設けたため、茂木城は廃城となりました。
 なお、1616(元和2)年に細川興元は拠点を谷田部(現・つくば市谷田部)へと移し、谷田部藩を立藩していますが、茂木陣屋自体は領地経営のため、幕末まで機能が残されました。
 現在の茂木城跡は、広大な縄張りがよく残っており、堀や土塁等をはっきりと見ることができます。一方、陣屋跡は茂木町役場となりましたが、これといった遺構は残っておらず、石碑が残るのみです。
(写真&解説:裏辺金好)

○場所



○風景


平面図


千人溜





城下の眺め


本丸


茂木陣屋跡

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