2010年7月24日 相馬野馬追を見る


福島県南相馬市と相馬市で開催される相馬野馬追(そうまのまおい)へ、職場の先輩と共に出かけてきました。これは、旧相馬中村藩領で今も開催される伝統行事で、元々は藩主の相馬氏の先祖である平将門が、下総国葛飾郡小金ヶ原(現在の千葉県流山市付近)にて、野生の馬を敵兵に見立てた軍事訓練が起源であるといわれています。

相馬氏は鎌倉時代の1323(元亨3)年にこの地へやってきてから、明治維新に至るまで国替えの無かった非常に珍しい家であり、今も藩主家と地元の結びつきが深いのが特徴。今年は都合により市長が代行しましたが、基本的に毎年、御子孫が総大将を務めています。

7月23日の宵祭り、24日の本祭り、25日の野馬懸の3日間からなるお祭りですが、我々が見たのは24日の本祭り。行列、甲冑競馬、神旗争奪戦を見てまいりました。その行列が始まる前、各地で小規模な出陣式が行われ、次々と出陣の口上が述べられていきます。

小さい子供も参加しますが、堂々と出陣の口上を述べるのは立派!

そして法螺貝が吹かれ、集合場所に向けて進軍していきます。これだけでも大変感動したのですが・・・。

行列がまた素晴らしく立派!ただ漫然とパレードを行うわけではなく、時折伝令役の騎馬武者が懸けていき、連絡を取り合ったりします。また、行列を横切ろうものなら、追いかけられて本当に怒られます。 ・・・現に、地元在住と思われる外国人(祭りには全く興味のないご様子)が横切っていき、追いかけられ、生麦事件の再来になりかけていました。

さて、今回参加した騎馬は492騎!これに従者などもつきますから、まさに日本一の武者行列といえます。そして騎馬への参加者の年齢は2歳から87歳まで!また、20歳以下の女性も騎馬武者への参加が認められており、多数参加しています。

地元の方の話によると、馬は最近ではJRAなどからレンタルする例も多い一方、もちろん自前で飼育しているそうもいるそうです。また、地元の子は小さい頃から乗馬に親しみ、さらに企業の新人研修で乗馬をやるところもあるとか・・・。

とにかく延々と行列は続き、30度を超える暑い中、地元の方々は一世一代の大舞台として、堂々たる姿で進軍していきました。

そして南相馬市原町区の雲雀ケ原祭場地に集結。

ここからは甲冑競馬で・・・。

迫力のある競馬が繰り広げられます。

いや、これは本当に格好いい。とにかく全力で疾走する姿には、感激しました。

落馬もあるようで、中には馬単騎のほうが速いことも・・・。 思いっきり走れることから、単騎で走る馬は嬉しそうです。中には自主的に2週目に突入し、丁寧に厩舎へ戻っていく馬も。

そして神旗争奪戦。

打ち上げられた旗をめがけて・・・。

若手の騎馬武者たちが争奪戦を繰り広げます。迫力でいえば、先ほどの甲冑競馬のほうが凄かったですね。意外と神旗争奪戦は、ゆったりとした動きでした。

しかし、やっているほうは命がけで、けが人も出ていたようです。 いやあ、相馬野馬追を見てしまうと、こかの武者行列がちょっと規模が小さく見えてしまいそうです。とにかく見応えのあるお祭りで、ここで掲載した写真はほんの一部。ホームページでもっと詳しく紹介していきたいと思います。

↑ PAGE TOP