2011年3月11日〜12日 九州新幹線全通を見に行く・・・が


さて、3月12日は午前5時40分に鹿児島中央駅へ入場。鹿児島中央駅からの「さくら」1番列車を撮影しに向かいます。

前日の東北関東大震災の影響で予定されていたイベントはすべて中止。日豊本線が津波警報のため不通だったり、そもそも朝早いこともあってか撮影に訪れる人も首都圏の基準で考えると非常に少ないもので、なんとも静かな全線開業となりました。この時の模様は、こちらのページからご覧ください。

さて、特急「指宿のたまて箱」や787系になった特急「きりしま」、車両の都合で一部485系で最後の運転となる特急「きりしま」など、撮影目的とした列車はことごとく運休。そんなわけで、出発の時間を繰り上げ「さくら」の指定席を熊本まで確保。
(・・・キャンセルが相次いだのでしょうか。まさか確保できるとは思いませんでした。)

出発の時間まで、ちょっと駅前出てみます。
まずは北東に少し歩き、橋の近くにある大久保利通の銅像を撮影。どうしても西郷隆盛の陰に隠れて人気がいまひとつですが、大久保利通−伊藤博文と続くラインが近代日本を作り上げたのは間違いありません。

清廉潔白、仕事には非常に厳格、そして予算不足だった公共事業に私財を投じてでも取り組み、没後には多額の借金まで作っていたそうで、私が尊敬する偉人の1人です。ただ、上司にすると怖そうな感じがありますが(笑)。

なお、この銅像は1979(昭和54)年に大久保利通没後100年を記念し、中村晋也氏の手により制作されたものだそうです。

・・・と、そこへ鹿児島市交通局の1000形「ユートラム」がやって来たので撮影。一時期は車体上部にセンスの無い文字広告が描かれ、デザイン的ぶち壊しだったので、やはりこの方が格好良いと思います。しかし、それでは収益力強化にはつながらないので難しいところですが。


続いて、西郷隆盛や大久保利通らが生まれ育った加治屋町を7年ぶりに散策。現在、加治屋町の甲突川左岸緑地及びその周辺は、歴史ロード“維新ふるさとの道”として整備されています。

こちらは、薩摩暦を表した展示。薩摩藩は江戸時代で唯一、藩独自の暦の制定が許されていたそうです。ちなみに、鹿児島市の繁華街である天文館という名前は、177(安永8)年に、薩摩藩第8代藩主・島津家第25代当主の島津重豪(しげひで)が建てさせた天文観測所「明時館」の別名に由来するそうです。

こちらは、西郷隆盛なども住んだであろう下級武士の屋敷を再現したもの。ん〜・・・、こういう素材の木でこの辺は造られていたのでしょうか。なんか妙に安っぽいというか、違和感があります。まして、雨戸も閉められているので余計に・・・。

ちなみに住居は「二つ家」(ふたつや)と呼ばれる形式。写真右手奥が座敷などを中心とし、格式を重んじた構成の「おもて」、手前側が台所をはじめとする日常生活の空間「なかえ」。この2つの空間を、樋の間(てのま)がつないで中の空間は一体化。一方で屋根が2つになっているのが特徴です。


こちらは大久保利通生い立ちの地。

駅に戻る途中で、鹿児島市交通局600形を撮影。鹿児島市交通局伝統の塗装に塗られています。


こちらは1000形ユートラム。・・・ということで、この広告スタイルは好きではありません。折角のヨーロッパスタイルの電車がぶち壊しです。

こちらは2130形。なんと、旧型車両と同じ塗装に塗られています。

さて、いい加減に駅に戻りましょう。次なる目的は・・・。

鹿児島に戻ってきた787系!!
朝のライナー列車を格上げした、特急「川内エクスプレス」です。JR東日本の特急「成田エクスプレス」を意識した名前なんですかね。最近のJR九州のネーミングセンスは良く解りません。

行先方向幕をくるくる回転。今日は「きりしま」も運休ですので、回送幕にでもするのかと思っていましたところ。

なんと「きりしま」幕でストップ。

ということで、一応787系特急「きりしま」を撮影・・・ということで。列車ガイドのページ向けに撮影したかったので、有難い計らい(?)でした。ちなみにこの編成、そのまんま鹿児島総合車両所に引き上げていきました。

本来はまだ鹿児島周辺で撮影を楽しむ予定だったのですが、日豊本線・指宿枕崎線の列車ともに運休では仕方が無い。熊本に向かうことにしました。

新幹線「さくら」車内で、新幹線改札口構内で購入した「くろぶたくん」を頂きます。

正直、見た目(というかパッケージの方法)はもう少し工夫の余地ありの気もしますが、口の中に入れると、じゅわっと黒豚の味が広がり絶品。申し訳ない、たこ焼きより数段美味しいです。これは病み付きになりそう。

そして乗る前と乗った後で、「素晴らしすぎる」と個人的な評価を一変させたN700系に乗車しながら、あっという間に熊本へ。

早速、新幹線口の駅舎を撮影してみます。駅前ロータリーが、なにやら面白いデザインで設計されていますね。

本来は、キハ185系特急「阿蘇ゆるっと博」号や、川尻駅に集結している485系を狙っていたのですが、やはり津波警報の関係で列車が運休。なんか、ことごとく当てが外れていますが、しかし被災地のことを考えると贅沢すぎる悩みです。

在来線側の改札を出て、熊本市交通局の0800形を撮影します。

個人的に見たい建築があったので、とりあえず場所も良く確認しないまま、路面電車乗るという暴挙に出ます。

とりあえず熊本城で1枚。こちらも後に震災で甚大な被害を受けているので、貴重な記録に・・・。

そして熊本城の麓には、なにやら昔風の観光施設が出来上がっておりました。良いですね〜、熊本城の景観にもマッチしています。


熊本城遠景。
・・・おっと、今日の目的は熊本城ではありませんでした。

こちら、路面電車(B系統)の新町電停の目の前にある長崎次郎書店。
これを一度見ておきたかったんです。

1924(大正13)年に保岡勝也の設計で建てられたもので、国の登録有形文化財に指定されています。何だか、戦前の中国の商家のようなイメージもあり、とても独特。2階の窓が丸みを帯びているのも、この建物の特徴ですね。

そこにやってきた、9700形。この新旧の対比も何ともいえない感じです。

さて、辛島町でA系統に乗り換えて熊本駅に戻ります。

800系「さくら」で博多駅へ向かいます。

車内が豪華でしょ。
・・・と言いたい所ですが、乗り心地はN700系7000番台・8000番台(指定席)に軍配。高級感はこっちのほうがあるのですが。

博多駅に到着し、kajibooh所員と、AC20kV-DC1500Vさんの出迎えを迎えます。

さて、昼食を食べに行きます。向かったのはkajibooh所員推薦の、こちらのお店(撮影:AC20kV-DC1500V)。・・・「とんかつメニュー」の写真が、既に何か大変なことになっております。この後、どのような運命が私を待っているのでしょうか。

さて、とんかつを食べる気満タンだったのですが、カツカレーの文字を見つけ、3人ともカツカレー注文。さすがに大盛りにチャレンジする気はありませんが、普通では味気ない。ということで中盛りを頼むと、ギャー!

さて、福岡でも特急の運行体系が変わり、787系特急「かもめ」の定期化や、日中も787系特急「きらめき」が設定されるようになりました。というわけで、竹下駅で迎撃してみます。とりあえず415系の普通列車。

ソニック編成による885系特急「かもめ」。

ここで色々調べた結果、先に博多より北で787系特急「きらめき」を狙うほうが優先であることが判明。カジさんに無理を言って、吉塚駅まで車を走らせてもらいました。

そして博多方ホーム先端で、787系特急「きらめき」を撮影。今更ながら、こんなに撮影がしやすい場所とは思いませんでした。もっと早く気がついていれば・・・。

AC20kV-DC1500Vさんお勧めの構図。先端までは行かないで、少し後ろからズームで撮影すると、カントがかかった迫力のある構図になります。

883系特急「ソニック」が博多駅に向けてラストスパート!

そして博多駅で、無難に787系特急「かもめ」を駅撮り。


長崎行きの表示。

停車中の883系特急「ソニック」。

それから787系特急「きらめき」。こちらは、既に新塗装へ完全に塗り換わったタイプ。

さて、引き続いて博多南線に初乗車!

一瞬で博多南駅へ到着。そこには、100系、300系、N700系、700系という素晴らしい組み合わせの並びが展開されていました。

停車中の500系、さらには九州新幹線用のN700系まで入れて撮影。これで100系国鉄色、700系レールスターまでいれば完璧なのですが、そう上手い話は無いですよね。

花壇にピントを合わせて、なんとなく。う〜む、上手く表現できないですなあ。
(そもそも、発想力が貧困なので、どういう写真を撮りたいのかすらわからない)

こんなに綺麗だったんですか、という感じの博多南駅と駅ビル。

駅前の医療機関は新幹線を意識したと錯覚するような名前(笑)。

乗ってきた500系に再び乗車し、博多駅に戻り、ここでkajibooh所員とはお別れ。

私も空港に向かわないといけませんが、わずかな時間を利用してAC20kV-DC1500Vさんの案内で新しい駅ビルを散策します。このレポートは既に掲載済みですので、省略させていただきます。

というわけで2日間、色々な予定が見事に外れまくった旅行で、特に特急「にちりん」国鉄色5連、「ひゅうが」トレインマークの撮影が出来なかったの悔いが残りますが、そんなことよりも、あの大震災。命があるだけ素晴らしいと思います。

被災地は復興に向けて大変な苦難の道がまっていると思いますが、出来る限り募金等で協力するとともに、我々一般人が出来ることは復興の足を引っ張らないよう、経済活動を活発にし、日本全体を盛り上げていくこと。

計画停電に支障が出ない範囲で、どんどん日本が元気になるイベントが開催されることを願っています。特に西日本の自粛ムードは、企業を倒産させるだけで何の効果もありませんので・・・(でも、必ず批判する人が出るので、右に倣えで自粛しちゃうんですよね)。

↑ PAGE TOP