○GWの函館に強行突入する旅〜2010年5月2日(日)・3日(月)〜

 予定通り本日から1泊2日で函館へ。本日は深夜に我が家にやってきた水澄所員も合流し、氷川副所長と3人で東北新幹線「はやて」で八戸へ向かいます。

 盛岡駅ではE3系による秋田新幹線「こまち」と分割。スムーズな開放作業に乗客一同で感心。

 八戸駅で乗り換えますが、その合間に八戸線の列車を撮影。停車していたのは「うみねこ」仕様車でした。首都圏食をベースにしながら、派手なカラーリングに塗ったのが面白いですね。

 こちらは大湊線の快速「しもきた」。

 IGRいわて銀河鉄道のIGR7000系。

 そしてこれから乗車する、函館行きの798系特急「スーパー白鳥」と、出番を待つ485系。

 続いて青森駅で時間があったため、奥羽本線の701系を撮影。このように、この周辺では珍しい長編成でありながらも、車内は通勤ラッシュ並みの混雑でした。

 青森駅を発車すると青森車両センターが見えてきます。相変わらず房総各線に転用する準備待ちの元・京浜東北線209系が留置されていました。このような風景が見られるのも、もう少しで終わりでしょうか。

 そして函館駅に到着。接続列車であるキハ183系特急「北斗」との並びを撮影。さて・・・朝6時ごろに出発して、到着したのが13時過ぎ。東北新幹線新青森開業で激変が予想される、八戸〜青森間に乗車しておきたかったいやはや、これは疲れました・・・。

 続いて函館駅を撮影。夜行列車で深夜に来たことはありますが、駅の外に来たのは初めて。近年流行のデザインとは異なる、どっしりとした雰囲気が非常に素敵です。

 駅前近くのラーメン店で函館ラーメンを食した後、市電と徒歩で五稜郭へ。市電は次から次へとやって来るにもかかわらず、ものすごい数の観光客で超満員。そして五稜郭は、隣接する五稜郭タワーから眺めましたが、本や雑誌で何度も見てはいますが、自分の目で見てみると、たしかに見事な星型であることに驚かされます。

 そして地上に戻り、五稜郭内部に復元完成間近の箱館奉行所の外観を見学。洋風の城郭ですが、内部の建築はあくまで和風だった・・・というわけですね。完成したら、再び函館に行かねばなりますまい。

 箱館奉行所で恒例の後姿シリーズ。とうとう氷川副所長まで・・・嗚呼・・・。


 お前もやれー、てなわけで水澄所員にもポーズを決めていただきました。


 こちらが五稜郭タワー。前日に東京スカイツリーを見たばかりなので、大きさは・・・と感じてしまいますが、2006年に出来た施設なので非常に綺麗で快適な施設でした。それにしても、さすがGWは人が多い・・・。

 見学を終えて五稜郭電停前に戻ると、箱館ハイカラ號というレトロ電車が入線。元をただせば成宗電気軌道(現、千葉交通)が1910(明治43)年に導入した車両だそうで、これで100年運転されていることになりますね。

 さて、函館は戦前に建築された近代建築の宝庫。全国的に見ても、特に古い建築が残っている地域なので、全てをチェックするのは不可能。そんなわけで、今回は代表的なものだけ見て回ることにします。まずは、1908(明治41)年に建てられた遺愛学院本館。国の重要文化財に指定されています。

 また、ほぼ隣接する講堂は1935(昭和10)年の建築で、国登録有形文化財。

 同じ敷地内にある旧遺愛女学院宣教師館。1908(明治41)年に建てられ、こちらも国の重要文化財。本館と共にガーディナーというアメリカ人が設計しているため、古きよき時代のアメリカといった雰囲気もありますね。

 なお、現地にて許可を得た上で撮影しております。

 さらに徒歩で土方・啄木浪漫館へ(こちらは近代建築ではありません)。土方歳三と石川啄木をテーマにした小さな博物館で、「あまり期待できないか・・・?」と思ったところ、意外や意外、完全な土方歳三のゆかりの品こそ無かったものの、彼が活躍した当時の様々な銃や刀剣が展示されているなど、見ごたえ十分でした。

 周辺の雰囲気も非常に良く、夕暮れ時などは特にオススメです。

 ただ、杉並町にある遺愛学院から徒歩で行くのは少し遠かった・・・。バスやタクシー利用が無難です。 

 さて、再び路面電車に乗車。

 駒場車庫を外から見学してみます。先日引退した1000形(1006号)がいないものかと期待していましたが、目に見える範囲では確認できませんでした。

 続いてロープウェーで函館山を夜景を見に行きます。が、さすがはゴールデンウィーク。考えることは皆同じといった感じで、尋常じゃない人の多さ。人の入れ替わりに期待していたのですが、皆さんずっと夜景を堪能されたいようで、人は増えていく一方。夕飯も早いところ確保しないといけませんので、適当なところで退散しました。

 ・・・帰りのロープウェーに乗るのも一苦労でした。

 そして函館市電の十字街電停に行くと、ライトアップされた非常に立派な建築が見えてきます。これは1923(大正12)年に建築された旧今井百貨店函館支店で、後に市役所分庁舎として利用。現在は、後年増築された部分を撤去し、建築当初の姿に美しく復元した上で「地域交流まちづくりセンター」として活用しています。

 戦前は地元の中でもひときわ輝く百貨店であったことでしょう。

 駅前近くの居酒屋で夕食。豪勢に行こうぜ、と様々なものを注文して食事をとことん堪能。ああ、思い出すだけでもヨダレが・・・ふふふふふ。で・・・、実は宿泊場所を確保できなかった所長一行。水澄所員が漫画喫茶を何とか探し当て(・・・函館には意外なほど数が少なかった)、とりあえず野宿は免れましたが、氷川副所長はご不満と相成りました(苦笑)。

 さて、翌日は鉄活動から開始。函館〜弘前間で4月24日から5月5日まで運転されている、臨時特急「さくらエクスプレス」を撮影します。キハ183系ノースレインボーエクスプレスを使用していますが、函館〜青森間はED79が牽引するという、ユニークな列車だったりします。

 反対側の様子。

 そして駅の近くにある函館朝市を見学&食事。前日食べすぎで、私と氷川副所長は食欲があまり沸きませんでしたが・・・。水澄所員は美味しそうに色々と食べ歩きも堪能。

 続いて青函連絡船「摩周丸」を見学。青森には青函連絡船「八甲田丸」が展示されておりますが、摩周丸は八甲田丸と異なり、車両甲板やエンジン部分の見学などは出来なかったのは、ちょっと残念でした。

 とは言えブリッジの見学などは、やはり燃えますね(笑)。また、国際信号旗の解説や展示などは面白いものでした。ちなみに、ウィキペディアにもありますので、よろしければ是非(青字部分をクリック)。

 再び函館駅に戻り、キハ183系特急「北斗」を撮影し・・・。

 485系特急「白鳥」も撮影し・・・。

 C11形蒸気機関車による、SL函館大沼号を撮影。4月29日〜5月5・8・9日運転の列車で、小ぶりなC11ながらも、やはり汽笛を鳴らしたときの音の大きさ、動輪の美しさなどはSLとしての貫禄十分。ちなみに、強風のため煙突から出るケムリが凄い状態に・・・。

 ちなみに後部には補機としてDE10が連結。まさか黒い(紺色?)車両とは思わず、初めて見る塗装に少し興奮(笑)。

 ここからは近代建築めぐりを再開です。まずは幕末に函館奉行所が建造させた、日本人の手による初の洋風帆船「箱館丸」・・・を1988(昭和63)年に復元した「函館丸」を遠くから見ます。

 太刀川家住宅店舗。国の重要文化財で、1901(明治34)年の建築。煉瓦造りの壁体を漆喰で塗り込めた不燃質和風建築物であるのが特徴です。

 1914(大正3)年建築の相馬合名会社(相馬株式会社)。市電との組み合わせが良く登場する建築ですね。

 高台の上でひときわ輝く旧函館区公会堂。1910(明治43)年に、豪商・相馬哲平の寄付によって建設されたもので、後の大正天皇も宿泊された立派な施設です。国の重要文化財。本日は明治時代の服装に着替えられる体験コーナーが大人気でした。

 函館ハリストス正教会復活聖堂。1916(大正15)年の建築で、国の重要文化財です。

 元町カトリック教会聖堂。1909(明治42)年の建築で、函館市伝統的建造物。内部は撮影禁止でしたが、非常に荘厳な雰囲気に感動しました。キリスト教建築は、こういう迫力を出すのが非常に巧みですよね。

 このエリアは近代建築の宝庫で、細かく1軒ずつ見たい気もしましたが、今回の旅行では省略。次回はじっくりと時間をかけてチェックしてみたいと思います。

 寺院も負けてはいません。こちらは東本願寺函館別院で、1915(大正4)年の建築。度重なる火災を教訓に、日本で初めての鉄筋コンクリート寺院として建てられたものです。

 こちらは1923(大正12)年に函館水電会社(現・北海道電力)によって造られた、現存では日本最古のコンクリート電柱。

 ショッピングモールやレストランなどに利用される金森赤レンガ倉庫。

 旧・第一銀行函館支店こと、函館市文学館と路面電車の組み合わせを撮影。函館市文学館は1921(大正10)年の建築で、どっしりとした姿がいかにも銀行らしい雰囲気です。それにしても、函館市も様々な建築を維持するのは大変そう・・・。

 建物の由来を解説したものが、意外と屋外には設置されていないので、もう少しPRされてはいかがなものでしょうか?と思いつつも、これだけ多いとその費用も大変かもしれません。

 十字街電停にて、函館市交通局9600形「らっくる」を撮影。現在、2編成が運転されている超低床車両(LRV)で、カラーリングも青が美しい素晴らしいデザインですね。今回の旅行では、市電をフル活用しましたが、意外と「らっくる」に乗る機会には恵まれませんでした。残念・・・。

 旅の最後は、函館市電の谷地頭電停から徒歩3分の場所にある、市営「谷地頭温泉」で汗を流します。市営といっても侮ること無かれ、広々とした大浴場に露天風呂も兼ね備えています。訪問した時間帯も中途半端だったおかげか、GW中の穴場といった感じで、それほど混んではおらず、地元の方の利用がほとんどのようでした。

 では、谷地頭電停の車止めを撮影し・・・。

 函館市交通局の710形に乗って函館駅へ戻ります。

 函館駅では、SL函館大沼号がちょうど帰還したところでした。

 またまたキハ183系特急「北斗」。運転本数は多くないのですが、意外と撮影の機会に恵まれます。

 SL函館大沼号の回送にやってきたのは、DE10・・・と思いきやDE15!

 そしてキハ281系特急「スーパー北斗」。

 で、我々が乗車する789系特急「スーパー白鳥」を撮影し、藤沢まで戻ります。16時前に出発し、23時過ぎには着くのですから、近いといえば近い・・・が、長距離移動は疲れました・・・。


棒