○上信電鉄デハ101と桐生の近代建築を見る旅〜2010年1月3日(土)〜
 本日は群馬県の上毛電鉄で「2010新年企画 上毛電鉄イベント」が開催されるとのこと。ここのところ、お互いのブログで名前が出まくっていますが、今回もTOMOの鉄日誌のTOMOさんと共に出発。まずは久しぶりに東武鉄道の浅草駅へ行きます。ご覧のとおり、相変わらずのすごい構造で・・・。

 今回、初めて乗車した200系特急「りょうもう」。この停車風景を見る限り、別に普通の光景ですが・・・。

 ホーム先端に近づくにつれ、車両とホームの角度が合わなくなり、ついには専用の渡り板まで登場。このホームに列車が到着し、発車するたびに、この渡り板を設置し、取り外し、という手間がかかるわけで、駅員さんたちは大変です。

 さて、意外とごゆっくりなスピードで少々飽きながら、終点の赤城駅に到着。

 さて、意外とごゆっくりなスピードで少々飽きながら、終点の赤城駅に到着。 そして「ちろログ」の管理人である「ちろ」さんと合流し、大胡駅にてイベントの目玉の1つである、1928(昭和3)年製造の、デハ101の運転を迎え撃ちます。

 当然のことながら乗車してみます。レトロな車内に、吊り掛け駆動の音が何ともいえません。まあ・・・広島電鉄の旧型の路面電車なんかは、みんなこんな感じと言えなくもないですけど。しかし、JRも蒸気機関車ばかりに目を向けないで、旧型国電の動態保存をやっていても良かったのでは?と思います。そういや、JR西日本のクモハ42形は、いつまで下関で放置しておくのでしょうか。

 そして上泉駅で下車し、中央前橋駅方向に5分程度歩いた場所に待機。先ほどのデハ101の折り返しの撮影を行います。と、それまでに多少時間があるのでデハ700型を撮影出来ました。

 このデハ700型は、京王井の頭線の3000形を導入したもので、前面の塗装は井の頭線のごとく、様々なカラーバリエーションがあるのが特徴でございます。同じ車両であっても、ちょっと色が変わっているだけで、撮影していても、見ていても楽しいですね。

 そしてデハ101がやってきました。う〜ん、うまく撮影できたような、出来なかったような・・・。

 この後、大胡駅にてイベントを実施。デハ104と、1929(昭和4)年製造で、昨年に東急電鉄から譲渡されたデキ3021と、戦前生まれの3車両を並べての撮影会が行われました。このうち、デハ101、デキ3021は構内で運転が行われています。

 そして西桐生駅に行き、1928(昭和3)年に建築された洋風駅舎を撮影。

 ここでTOMOさんたちとは一旦お別れし、私は桐生市の近代建築群を探訪します。まず、こちらは桐生織物会館旧館(桐生織物記念館)。1934(昭和9)年の建築で、青緑色の日本瓦葺が特徴。桐生の絹織物が絶頂期だったころの建築で、桐生織物業界の作戦本部として使われました。

 こちらは今も昔も桐生倶楽部会館として使われている建物。1919(大正8)年の建築で、桐生の企業界の社交場として長らく使われ続けています。そんなわけで、一般の人が中を見るのは難しいようですね。スパニッシュ・コロニアル洋式なのが特徴です。

 ・・・ところで最近思うのですが、日本の近代建築って、一口に洋風といっても、色々な国の、色々な時代の建築様式を、特には和洋折衷にしながら採用しているわけで、百花繚乱状態ですね。ある意味で建築の見本市?

 それから、これは桐生天満宮。左側の本殿・幣殿は1789(寛政元)年の建築(遷宮開帳は1793年)、拝殿は1802(享和2)年の建築。非常に細やかな彫刻が素晴らしく、また極彩色が多少残っていることから、建築当初はさぞ華やかな雰囲気であったと思われます。

 その向かい側に建つのが群馬大学工学部同窓記念会館。元々は桐生高等染織学校本館・講堂として1916(大正5)年に建てられたもので、やはり桐生の繊維産業と密接に関連したものです。

 こちらは1919(大正8)年に建てられた金谷レース工業株式会社鋸屋根工場と、昭和初期に建てられた事務所・・・だったはずが、2008年にベーカリーカフェ・レンガとして再出発。解体の危機に瀕していたものを、かつて織物工場を経営されて、パン屋さんに転業されていた方が、工場の保存を決意し、買い取ったものだとか。

 レンガ造りの鋸屋根としては、市内で唯一の現存例らしく、観光ガイドでも必ず登場する存在であっただけに、大変ありがたいことです。

 ほかにも様々なものを見ましたが、いずれ紹介するとしまして、TOMOさんと合流して桐生駅へ。わたらせ渓谷鉄道わ89―200形が入線してきたので撮影します。

 そして両毛線でまっすぐ小山へ・・・行けばいいものを、それは何と無く味気ない感じがして足利駅で下車。

 駅舎は1933(昭和8)年に建てられた洋風建築。

 足利駅前に保存されているのがEF60 123号機という、保存に当たって狙ったナンバーを選んだとしか思えない(?)電気機関車。蒸気機関車じゃなくて、電気機関車を保存するというのは、少し珍しいことですね。保存状態は、まあ・・・何とか・・・といったレベルでしょうか。

 そして渡良瀬川を挟んで南へ徒歩20分の場所にある東武鉄道の足利市駅へ。30000系に乗って久喜駅に行きます。
 ・・・思えば、これが最後のトドメになったようで、お陰様で風邪を引いてしまい、新年早々、5日、6日と2日連続で職場を休む羽目になってしまいました。職場の皆さん、ゴメンナサイ。でも約束があるので、週末は予定通り大阪に行ってきます(爆)。

 というわけで久喜駅。湘南新宿ラインでトコトコ帰ります。いや〜・・・遠かった。久しぶりの上毛電鉄の旅でしたが、両毛線で行こうが、東武鉄道で行こうが、どっちにしろ遠いものは遠かったです・・・。

棒