EF60形


高崎地区で臨時列車などの牽引に活躍した19号機。
(写真:尾久車両センター/撮影:裏辺金好)

●基本データ

デビュー年:1960(昭和35)年
元保有会社:国鉄、JR東日本JR西日本

●国鉄の本線用の新性能電気機関車の始祖

 山陽本線の全線電化の際に不足する貨物用の機関車として、また動輪6軸のF形機関車ながら当時高速貨物列車の主役であったEH10形並みの能力を発揮するために、先に1958(昭和33)年に登場したED60形をベースとした電気機関車。試作車・1次型は駆動方式がED60形と同じクイル式であったが、2次型以降は吊り掛け式となった。

 登場当初は東海道本線や山陽本線の貨物列車や特急列車に使用されていたが1964(昭和39)年にEF65形が登場すると、20系寝台客車牽引用に開発された500番台を含め主に貨物列車に使われるようになった。その後、老朽化や貨物列車の減少などにより国鉄民営化前に定期運用が消滅し、現在ではJR東日本に19号機が在籍する他、山陽本線の瀬野〜八本松間の補機用のEF67形に改造された車両が存在する。

 JR西日本に在籍していた503号機は2008(平成20)年11月に解体された。JR東日本では長らく19号機が臨時列車の牽引で活躍していたが、2019(令和元)年に廃車された。
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●バリエーション


カットモデルとして大宮総合車両センターで保管されている47号機。製造当初のぶどう色2号(茶色)に塗られている。
(写真:大宮総合車両センター/撮影:裏辺金好)

84号機以降はヘッドライトが両脇に移動しEF65形と似た顔つきになった。
(写真:東海道本線 米原駅/撮影:ひょん君)

EF60 500番台は、20系寝台車牽引用のグループ。外部塗色は20系客車にイメージをあわせたもの。しかし特急運用には性能面で不向きだったようで、早々にEF65 500番台P形に置き換えられ、一般車と共通運用された。
(写真:碓氷峠鉄道文化むら/撮影:裏辺金好)

JR東日本のジョイフルトレイン「やすらぎ」牽引機としてオリジナル塗装だった19号機。
(写真:東北本線 上野駅/撮影:ひょん君)

●ギャラリー


JR足利駅前に保存されている123号機。
(写真:JR足利駅前/撮影:裏辺金好)

EF60 510号機。大宮総合車両センターで保存されていたが、2016(平成28)年に解体された。
(写真:大宮総合車両センター/撮影:裏辺金好)

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