EF62形


碓氷峠越えで活躍した車両の1つ。先行試作車である1号機が登場時の茶色に塗られて保存されている。
(写真:碓氷峠鉄道文化むら/撮影:裏辺金好)

●基本データ

デビュー年:1962(昭和37)年
元保有会社:国鉄、JR東日本

●信越本線で活躍した直流電気機関車

 信越本線長野電化と、碓氷峠(横川〜軽井沢)のアプト式から粘着運転方式の切換えに伴い、主に上野〜直江津で運用することを目的に開発された直流電気機関車。1962(昭和37)年に試作車(1号機)が登場した後、1969(昭和44)年までに54両が製造された。

 碓氷峠区間ではEF63形と協調運転が可能なように速度特性、引張特性を同じものとし、また下り急勾配の運転用として発電ブレーキを装備している。

 しかし1984(昭和59)年に碓氷峠における貨物運用の廃止などによって急速に廃車が進行。一部は下関運転所に転出して東海道・山陽本線で運用されていたが、性能面で満足いくものではなくJR発足前に撤退。その結果、信越本線用に残った6両がJR東日本に承継され、1997(平成9)年の長野新幹線開業に伴い、翌年度中に引退した。

 現在、1号機と54号機が碓氷峠鉄道文化むらで、3号機が長野総合車両センターで保存されている。

●カラーバリエーション


EF62形の一般塗装。
(写真:碓氷峠鉄道文化むら/撮影:裏辺金好)

●バリエーション


1963(昭和38)年に登場した第1次量産グループ。2号機から24号機が該当し、1号機と異なり前面窓上に水切りの追加、屋根肩部に明かり取り小窓の設置などが行われている。
(写真:山陽本線 英賀保〜網干/撮影:ひょん君)

1964(昭和39)年に登場した第2次量産グループ。25号機から54号機が該当し、運転台側面窓・車体裾形状が変更されたほか、側面のルーバー形状が目の細かいものになっている。
(写真:山陽本線 英賀保〜網干/撮影:ひょん君)

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