EH10形(元保有会社:国鉄
     J.N.R. Electric Locomotive Type EH10

黒い車体に黄色いラインは非常に良く目立つ。
(写真:東海道本線 京都駅/撮影:札幌人様 禁転載)
●基本データ
デビュー年:1954(昭和29)年
主な元運用区間:東海道本線、山陽本線、宇野線

●関が原を越える2車体電気機関車
 戦後、東海道本線の電化区間が大阪を目指して進められる中、米原電化開業を目前に控えて、長大貨物列車を牽引する大型蒸気機関車を置き換えるために登場した直流電気機関車。試作機4両を含む64両が製造された。

 最大の特徴は、東海道本線の難所である関ヶ原の急勾配と曲線に対応し、さらに強力な性能を持たせるべく主電動機を8個使用としたことで、「EH」の形式称号に象徴されるように8動軸式の大型機関車となり、車体は永久連結器で結合された2つの箱型の車体に分割されている。

 なお、EH10 15号機は高速試験機としてマイナーチェンジが行われ、浜松〜金谷で120km/hを達成。これを反映させる形で、EH50形が計画されたが、これは実現しないまま終わった。

 東海道本線のほか、後に山陽本線(岡山以東)、宇野線でも活躍したが、老朽化と他線への転用が難しかったことに伴い1982(昭和57)年までに全車が廃車された。現在は61号機が大阪市東淀川区の東淡路南公園で保存されている。