キハ187系特急形気動車


警戒色の黄色が印象的だが、非常にスッキリとした顔。ただし、先頭車を増結しても編成美が保たれる。
(写真:特急スーパーまつかぜ 直江〜出雲市/撮影:裏辺金好)

●基本データ

デビュー年:2001(平成13)年
保有会社:JR西日本
最高速度:120km/h、130km/h
使用列車:スーパーいなば、スーパーまつかぜ、スーパーおき
元・使用列車:スーパーくにびき
運行区間:山陰本線、山陽本線、因美線、山口線、智頭急行線

●山陰本線は新時代へ、高速化の立役者

 他のJR各社や第三セクター鉄道が新型の特急形気動車を製造、もしくは国鉄末期製造の車両を譲渡される中、JR西日本だけは長らく高度経済成長期の国鉄時代に製造されたキハ181系のみを気動車特急として運用していた(改造車を除く)。

 しかし2001(平成13)年、山陰本線高速化工事に合わせてJR西日本も、ついに新型特急形気動車を誕生させた。それが、この187系である。キハ181系と異なり2両編成でも運用されるのが特徴であり、さらに振り子機能を搭載し、曲線時に車体を傾けて走行することで、大幅なスピードアップを実現。特に、大出力エンジン(450PS)を1両に2台搭載し、高速で高加速なのが特徴。あっという間に最高速度の120km/hに達することができる。さらに、2003(平成15)年10月改正で「スーパーいなば」用に投入された500番台は、130km/hと性能が向上している。

 車体はステンレス製、さらに前面と側面に配色された黄色は、青色と共に山陰の海や陽の光をイメージし、同時に警戒色として、遠くからの視認性を高めている。なお、側面にイラストが貼られているのだが、スーパーいなば用は鳥取の20世紀梨と、その花をイメージ。一方、「スーパーおき」と「スーパーまつかぜ」の一部は、島根県の花である「ボタンの花」をイメージしたものと2種類が存在している。

○カラーバリエーション


島根県の観光キャラクター「しまねっこ」と島根県石見地域の観光キャラクターを描いた「いわみキャラクタートレイン」
(写真:山陰本線 倉吉〜下北条/撮影:リン)

○側面イラスト


簡素な造形の先頭車とは対象的に(?)、なかなか綺麗にデザインされた側面イラスト。
(写真:特急スーパーいなば 岡山駅/撮影:裏辺金好)

○おまけ


新山口駅ではSLやまぐち号と並ぶことも。
(写真:特急スーパーおき 新山口駅/撮影:裏辺金好)

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