キハ38形一般形気動車


現在は水島臨海鉄道で1両が活躍するキハ38形。2022(令和4)年2月には登場当初の八高線色(クリーム10号地に赤15号・灰茶8号の帯)に塗られている。
(写真:水島臨海鉄道 三菱自工駅/撮影:リン)

●基本データ

デビュー年:1986(昭和61)年
運行区間:水島臨海鉄道水島本線
元運行区間:八高線、久留里線

●これも試作的要素に終わる

 ローカル線向けに製造された車両で、八高線(八王子〜高崎)のキハ35系の一部置き換えを目的とした。製造にあたって、一部はキハ35系の部品やバス用の部品も流用している。また、キハ35系と同じく3ドア両開き扉を採用している。

 日本各地の国鉄の工場で製造したが、総製造数は7両(トイレ無しの0番台4両、トイレつきの1000番台3両)にとどまった。そして1996(平成8)年に八高線(八王子〜高麗川)が電化されると、千葉県の久留里線へ転属し、ここでもキハ35系と共に活躍。そして、2012(平成24)年12月1日を以って全車が引退した。

 キハ38 1は千葉県いすみ市にある”いすみ農場”「ポッポの丘」で保存されたほか、キハ38 1003は2013(平成25)年7月に水島臨海鉄道に譲渡され、キハ38 104に改番。同時に譲渡されたキハ30、キハ37と共に2014(平成26)年5月12日から運転を開始した。

 このほか、キハ38 2〜4、1001、1002はミャンマー国鉄へ譲渡されている。

●カラーバリエーション


久留里線で活躍していた頃の姿。
(写真:久留里線 久留里駅/撮影:裏辺金好)


水島臨海鉄道に譲渡されたキハ38形は、なんと国鉄一般気動車色ツートンカラーで運用を開始した。
(写真:水島臨海鉄道 倉敷市〜球場前/撮影:リン)

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