スハ43系客車


大井川鐵道には8両のスハ43系が在籍している。
(写真:大井川本線 千頭駅/撮影:ロクマルサン)

●基本データ

デビュー年:1951(昭和26)年
保有会社:JR北海道、JR東日本、津軽鉄道、大井川鐵道
使用列車:SL冬の湿原号(JR北海道)、ストーブ列車(津軽鉄道)、SL急行(大井川鐵道)など

●特急から普通まで活躍した、オハ35系の改良版

 戦後にオハ35系の改良型として開発され、1000両以上が製造された。 車端部を切妻型にしたことで客室面積が増え、それによってシートピッチも従来より15mm拡大され、座席自体も座り心地の良いものへ改良された。さらに、天井の白熱灯照明は1列から2列に増設して車内をより明るくした。また、窓のテーブル下の栓抜きやデッキに設置されたゴミ箱など、以降の車両の標準になった装備も多い。

 このように、今までサービスの劣っていた3等車を中心に居住性が著しく改善され、全国の路線で「つばめ」・「はつかり」といった名門の特急から普通列車まで幅広く活躍していた。その後、老朽化や客車列車の削減によりほとんどは廃車となったが、現在もJR東日本・北海道、津軽鉄道、大井川鐵道にてSL列車を中心にイベント用として使用されている。

●バリエーション一覧、車内の様子など


北海道の三笠鉄道村で静態保存されているスハ45 20。
(撮影:ロクマルサン)

同じく三笠鉄道村で静態保存されているオハフ46 504。食堂として利用されている。
(撮影:ロクマルサン)

三笠鉄道村で静態保存されているスハフ44 12。同博物館で保存されている3両の中で一番原形に近い。
(撮影:ロクマルサン)

津軽鉄道のストーブ列車で活躍するオハ46。ダルマストーブを装備しているのが特徴。
(写真:津軽鉄道線 津軽中里駅/撮影:リン)

JR東日本に所属するスハ43系の1両、スハフ42 2173。管内のイベント列車に使用されている。
(写真:上越線 渋川駅/撮影:ロクマルサン)

日本ナショナルトラスト所有のスハフ43形。特急用の三等客車である。
(写真:大井川本線 家山駅/撮影:ロクマルサン)

リニア・鉄道館に静態保存されているスハ43 321。
(撮影:ロクマルサン)

梅小路蒸気機関車館で静態保存されているオハ46 13。
(撮影:ロクマルサン)

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