922形新幹線「ドクターイエロー」


JR西日本に承継されたT3編成。
(写真:山陽新幹線 広島駅/撮影:裏辺金好)

●基本データ

デビュー年:1979(昭和54)年 ※T3編成
元保有会社:JR東海、JR西日本
最高速度:210km/h
運行区間:東海道新幹線、山陽新幹線

●3タイプ存在する0系スタイルの「ドクターイエロー」

 922形はドクターイエローの愛称で親しまれた新幹線電気軌道総合試験車で、T1〜T3編成が活躍。

 1964(昭和39)年の東海道新幹線開業時に投入されたT1編成は、モデル線で運用されていた1000形B編成を改造したもので、各種検測機器を搭載し、黄地に青帯という新幹線の事業用車両へ塗装変更が行われている。大阪方から922-1(信号・通信測定)、922-2(電気測定)、922-3(資材車)、922-4(電気測定)という編成で、後述するT2編成と入れ替われりで1975(昭和50)年に廃車された。

 なお、被けん引の軌道検測車921形0番台は911形ディーゼル機関車がけん引していたが、最高速度検測には不都合であった。

 そこで1974(昭和49)年に922形10番台であるT2編成が登場。0系をベースに日立製作所で製造され、5号車に921形軌道検測車(921−11)を組み込んだ7両編成の総合検測車となった。JR化後はJR東海が保有し、700系ベースの923形T4編成が登場したことによって、2001(平成13)年に引退している。

 1979(昭和54)年にはT3編成(20番台)が登場。3〜5号車は東急車輛製造、それ以外は日立製作所で製造され、当時の0系1000番台に合わせて側窓が小窓となったのが特徴。JR化後はJR西日本が保有し、923形T5編成が登場したことにより、2005(平成17)年に廃車。のちに922-26がJR東海へ譲渡され、2011(平成23)年からリニア・鉄道館で保存されている。

●保存車両


リニア・鉄道館で保存されている922-26。東京方のパンタグラフ付き先頭車で7号車。電力関係、架線摩耗測定車として使用されていた。なお、T2編成の922-16よりも全長が150o短い。
(撮影:裏辺金好)

車内の様子。
(撮影:裏辺金好)

観測ドーム。
(撮影:裏辺金好)

●ギャラリー


広島新幹線まつり2003で展示されたときの様子。現在はリニア・鉄道館で保存されている922-26を先頭にしている。
(撮影:裏辺金好)

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