489系特急形電車


(写真:特急白山 大宮駅/撮影:裏辺金好)※リバイバル運転

●基本データ・運用区間

デビュー年:1971(昭和46)年
元保有会社:国鉄、JR東日本、JR西日本
最高速度:120km/h
元・使用列車:雷鳥、しらさぎ、加越、白山、あさま、そよかぜ、急行能登、ホームライナー鴻巣・古河など
元・運転区間:東海道本線、湖西線、北陸本線、上越線、高崎線、東北本線(宇都宮線)など

●難所・碓氷峠を走り抜いた特急

485系に、難所である群馬県〜長野県県境の碓氷峠において運転に必要な、電気機関車EF63との協調運転装備を施したもの。ちょうど485系のボンネット製造後期から非貫通型製造時まで、並行して生産されたことから、両数は少ないながら、485系と全く同じ先頭車形状3タイプを持つ。

 長野新幹線開業に伴い、碓氷峠が廃止されると、JR西日本では485系と混用されて運用されている他、183系に改造された車両もある。また、JR東日本の489系は特急「あさま」に運用され、専用塗装に塗られていたが、長野新幹線開業に伴い全車廃車となり消滅。

 2010(平成22)年3月改正まで、急行「能登」、及びホームライナー鴻巣、ホームライナー古河で運転され、定期列車で唯一上野に姿を現す485系・489系となっていた。これらの列車からの撤退により、いよいよボンネット型車両の定期運用が消滅した。

 さらに、大阪〜金沢の特急「雷鳥」の一部で489系の先頭車が485系編成中に混じって運用されていたが、これも2011(平成23)年3月12日改正までに485系共々運用を離脱した。

 現在、運用されている489系は存在していないが、2013(平成25)年4月29日より、クハ489−501がJR小松駅近くの公園「土居原ボンネット広場」で保存されている。また、2016(平成28)年4月29日にオープンした京都鉄道博物館では、クハ489−1が展示されている。

○形態&塗装バリエーション一覧


485系に混じって連結された貫通型の489系先頭車。もっとも、扉は埋められており開かない。
(写真:特急雷鳥 大阪駅/撮影:裏辺金好)

489系国鉄色(非貫通型)。
(写真:特急しらさぎ 米原駅/撮影:裏辺金好)

特急「白山」、急行「能登」用に塗装変更された489系。特急「白山」廃止後、国鉄色に戻されている。
(写真:特急白山 蕨駅付近/撮影:dakiti)

特急「白山」、急行「能登」用に塗装変更されたJR西日本の489系(非貫通型)。
(写真:特急加越 新疋田〜敦賀/撮影:haru様 ※禁転載)

2017年に期間限定でクハ481形の赤スカート時代を再現した、土居原ボンネット広場のクハ489−501.
(撮影:裏辺金好)

↑ PAGE TOP