681系特急形電車


JR西日本所属の681系。485系に代わる新たな北陸特急として誕生した。
(特急はくたか 北陸本線 有間川駅/撮影:裏辺金好)

●基本データ

JRデビュー年:試作車・・・1992(平成4)年 量産車・・・1995(平成7)年
北越急行デビュー年:1996(平成8)年
保有会社:JR西日本
元・保有会社:北越急行
最高速度:160km/h (特急「はくたか」運用時代のみ)
使用列車:サンダーバード、しらさぎ
元・使用列車:雷鳥、はくたか、ダイナスター、能登かがり火、おはようエクスプレス、びわこエクスプレス
運行区間:北陸本線、七尾線、湖西線、IRいしかわ鉄道線
元・運行区間:信越本線、上越線、北越急行など

●北陸のエースとして活躍を続ける

 JR各社が発足から間もなくして新型の特急車両を投入する中で、JR西日本はリニューアルを除けば沈黙を保ってきた。だが、特に485系初期車の老朽化は著しく、1992年に北陸本線の特急「雷鳥」に対し、この681系を導入。まずは量産先行車が「ニュー雷鳥」という通称で臨時運用に就くことになった。

 量産車が営業運転を開始したのは、1995(平成7)年4月。この時から北陸本線の特急「スーパー雷鳥(サンダーバード)」(大阪〜富山など)という長い愛称で運転を始め、1997(平成9)年3月より特急「サンダーバード」として独立した。もちろん、雷鳥を直訳して「サンダーバード」なのであって、昔の某番組とは関係ない(多少、わざとひっかけてはいるみたいだが・・・)。正しい「雷鳥」の英訳は別に存在する。

 JR西日本だけでなく、北越急行にも681系2000番台として6+3両編成×2本が登場。JR西日本車と共に特急「はくたか」(越後湯沢〜金沢)に使用されることになった。特急「はくたか」は、性能をフルに生かし北越急行の一部区間で160km/hの猛スピードで運転され、車体に書かれているロゴは、JR西日本所属は「ホワイトウイング」と、北越急行所属は「スノーラビット」という愛称になっており専用編成として運用されていた。

 2015(平成27)年2月からは、3月改正を目前に控え、「はくたか」編成を特急「しらさぎ」へ転用するための塗装変更が開始。従来の683系同様に、青色+オレンジ色の帯に塗り替えられ、新幹線開業によって在来線特急としては廃止となる、特急「はくたか」の最後に参戦している。

 そして2015(平成27)年3月14日改正では、特急「はくたか」が在来線特急としては廃止となる一方、特急「しらさぎ」へ683系に代わって投入。さらに、福井〜金沢間に設定された特急「ダイナスター」、金沢〜和倉温泉間に設定された特急「のとかがり火」に投入されている。一方、北越急行所属の681系はJR西日本に売却されている。

 2015(平成27)年からは、特急「サンダーバード」運用車両(V11・V13・V14編成)に対してリニューアル工事を実施。外観面では現在の塗装を基調に窓の大きさを強調したカラーリングへ変更されたほか、内装面では座席の更新、グリーン車の全席と普通車の客室出入口付近の席へコンセントの設置、トイレの暖房便座化(身障者用トイレは温水洗浄機能付き暖房便座)が行われる。

 2024(令和6)年3月16日改正で北陸新幹線(金沢〜敦賀間)が開業したことに伴い、同区間からの運用を撤退。引き続き、名古屋・米原〜敦賀間の特急「しらさぎ」を中心に運用されている。

●カラーバリエーション


2015(平成27)年3月改正から「しらさぎ」に転用される編成は、青色+オレンジ色の帯へ塗装変更。
(写真:特急はくたか 西高岡駅/撮影:裏辺金好)

北越急行に所属していた頃の681系2000番台は、アクセントカラー等が同社独自のものだった。
(写真:特急はくたか 有間川駅/撮影:裏辺金好)

681系には貫通型先頭車も存在している。こちらは「サンダーバード」塗装。
(写真:特急サンダーバード 七尾〜和倉温泉/撮影:裏辺金好)

「しらさぎ」塗装の貫通型先頭車。
(写真:特急はくたか 金沢駅/撮影:裏辺金好)

●車内の様子


普通車の車内。偶数号車はサーモンピンク色のモケットを採用。ちなみに、奇数号車はグレーブルー色。シートピッチは970mm。
(撮影:デューク)

こちらはグリーン車の車内。横2列+1列で、シートピッチは1,160mm。
(撮影:デューク)

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