785系特急形電車


(写真:特急すずらん 白石〜苗穂/撮影:裏辺金好)

●基本データ

デビュー年:1990(平成2)年
最高速度:130km/h
使用列車:すずらん
元使用列車:スーパーカムイ、スーパーホワイトアロー、スーパー白鳥
運行区間:函館本線、千歳線
元運行区間:千歳空港線、津軽線、津軽海峡線、奥羽本線

●ドル箱路線へのテコ入れ

 札幌〜旭川間の特急「ライラック」「ホワイトアロー」は、JR北海道にとって大きな収入源であったが、道央自動車道の供用開始に伴う高速バスの拡充に伴い、これに対抗する必要性に迫られた。そこで1990(平成2)年、781系特急「ホワイトアロー」に新型特急電車785系を投入し、特急「スーパーホワイトアロー」として運転を開始した。

 本系列は最高速度を130km/hとした他、車体がステンレス製であるのも特徴である。また、登場時は4両編成だったが、札幌〜新千歳空港間の快速「エアポート」にも特急運用のあと、そのまま運転されることになったため、2002(平成14)年から中間車を増備し、5両編成に増強された。また、近年はUシートという、グリーン車と指定席車の中間のような座席を装備した車両も登場。こちらは、その部分だけ帯の色を変更して、一目でわかるようになっている。

 運転台片側部にLED方式のトレインマークを設置しているのも特徴。近年、交換が行われたようで、よりカラフルに列車愛称などを表示するようになった。また、2007(平成19)年10月改正では、「ライラック」スーパーホワイトアロー」は「スーパーカムイ」と愛称を統合変更。さらに本系列は同ダイヤ改正より、特急「すずらん」(札幌〜室蘭)にも充当されている。

 さらに2010(平成22)年春、保留車となっていた2両を、789系0番台で運用する津軽海峡線の特急「スーパー白鳥」の増結編成として改造を実施。車体色の変更や、うち1両は運転台の撤去が行われるなど、大規模な工事が行われた。こちらは2010(平成22)年12月4日改正より運転を開始し、2016(平成28)年3月の北海道新幹線(新青森〜新函館北斗)開業による特急「スーパー白鳥」廃止まで活躍した。

 2017(平成29)年3月4日改正では、「スーパーカムイ」が789系0番台による「ライラック」、789系1000番台による「カムイ」に再編。785系0番台は旭川方面の特急運用から離脱した。

●津軽海峡線転用改造(789系0番台増結用)


2010年春に苗穂工場で改造したもので、津軽海峡線を走る789系特急「スーパー白鳥」の増結用にしたもの。
(写真:函館本線 函館〜五稜郭/撮影:デューク)

●車内の様子など


普通車車内。
(撮影:デューク)

こちらは特急「スーパー白鳥」増結用に転用された車両の普通車。座席モケットや床のデザインは789系0番台同様に変更された。
(撮影:裏辺金好)

こちらはUシート。
(撮影:デューク)
 

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