福井鉄道160形


屋根付きの場所で大事に保存されているモハ161−2だが、さすがに塗装の劣化が・・・。
(写真:下馬中央公園/撮影:裏辺金好) ※2013年4月撮影

●基本データ

デビュー年:1933(昭和8)年
元・運行区間:福武線、鯖浦線

●福井鉄道オリジナル車両+三河鉄道車両の2タイプで構成

 1933(昭和8)年に福武線福井新(現、赤十字前)〜福井駅前間が開業したことに伴い、軌道線区間で単行運転する車両として誕生。登場時はモハ20形を名乗り、日本車輌で4両が製造され、1947(昭和22)年にモハ60形に改番された。

 1948(昭和23)年の福井地震ではモハ61号が被災し、車体が全焼。幸いにも台車やモーターが無事であったため、復旧が行われ震災電車として親しまれた。さらに、1967(昭和42)年には福武線の鉄道線区間のほか、鯖浦線にも直通するようになった。

 これに伴い、単行では輸送力が不足したことに伴い、翌年にモハ61とモハ62を2両1編成の連接車に改造を実施。これに伴い、形式を160形に変更し、モハ61はモハ161−2、モハ62はモハ161−1となり、鯖浦線中心の運用となった。一方、改造されなかったモハ63は1973(昭和48)年に、モハ64は1974(昭和49)年に廃車された。

 160形は鯖浦線廃止後も福武線で細々と活躍を続けていたが、1997(平成9)年に廃車。幸いにもモハ161−2は、細部は異なるが単行時代の姿に復元され福井市立美術館に隣接する下馬中央公園で保存。また、モハ161−1は越前市内の旧南越線村国駅跡で保存されている。

●モハ161−1


今では住宅街となっている南越線村国駅跡で保存されているモハ161−1。※2013年4月撮影。
(写真:越前市内にて ※公道より撮影/撮影:裏辺金好)

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