阪堺電気軌道(大阪府大阪市・大阪府堺市)
     Hankai Electric Tramway
 上町線・天王寺駅前〜住吉公園前、阪堺線・恵美須町〜浜寺駅前の2路線から成る路面電車。上町線は1900(明治33)年開業の大阪馬車鉄道が前身で、1911年に南海鉄道(現・南海電鉄)に吸収合併。一方、阪堺線は路線の名称通り、阪堺電気軌道が1911(明治44)年に恵美須町〜大小路を開業させたのがスタートで、南海鉄道と競争を始めた。もっとも、1915年には南海鉄道と合併し、さらに戦時統合で南海鉄道は関西急行鉄道と共に近畿日本鉄道になった。
 戦後、近畿日本鉄道が分離されると、両線は平野線・今池〜阿倍野〜平野と共に南海電鉄大阪軌道線に。1980年11月28日に平野線が廃止、そして同年12月1日に上町線、阪堺線は阪堺電気軌道として分離独立し、今に至る。近年では、堺市がLRT整備について本格的に調査を進める一方で、阪堺電気軌道側は堺市内の路線を廃止する意向を示しており、調整が続いている。

●モ121形
 1929(昭和4)年登場。もと大阪市電1601形で、木造車モ101形を淘汰すべく、1962(昭和37)年に購入された。
 長らく主力車両の1つとして活躍したが、600形の登場により廃車が進み、2000年に全車が引退。最後まで活躍したモ130形が、浜寺公園に保存されている。
 今のところ大きく汚れてはおらず、良く整備されているが、車両を囲う屋根がないため車体の腐食が心配。
(写真:浜寺公園/撮影:裏辺金好)
●モ161形
 1927(昭和2)年から1931(昭和6)年にかけて製造。16両が製造され、ただし3両がモ301形に改造、2両がモ161形に編入され、結局、15両が在籍した期間が長い。
 非冷房車のため、夏場は車庫で休んでいることが多い。また、一部車両は沿線のファンがスポンサーとなって、かつてのオリジナル塗装がなされている(写真上)。
(写真:大和川車両区/撮影:ちゃけ様)
 *許可を得て撮影

●モ251形
 もと京都市電1800形。京都市電が廃止になった翌年である1979年から使用が開始され、全長は13mとやや小型。1995年に全車が引退するが、我孫子道の車庫で大切に保存されている。
(写真:大和川車両区/撮影:ちゃけ様)
 *許可を得て撮影
●351形
 1961(昭和36)年・1962年に5両が登場。
 木造車101形のモーターを流用し、モ501形タイプの車体を載せた。
(写真:阪堺線 我孫子道/撮影:裏辺金好)

●モ501形
 1957(昭和32)年に5両が登場。
 戦後初の本格的新造車両で、大阪市電3001形とよく似た車体を持つ。また、初めて扉を前と中央という配置に。
(写真:阪堺線 我孫子道/撮影:裏辺金好)


●モ701形
 1987(昭和62)年〜1995(平成7)年に11両が登場。冷暖房、ワンマン機器完備、電気指令式ブレーキ装備など、阪堺電気軌道の近代化に大きく貢献した。
(写真:阪堺線 安立町〜我孫子道
                 /撮影:裏辺金好)
●601形
 1996(平成8)年〜1998(平成10)年に登場。
 モ701形の車体・電動機・台車と、モ121形のブレーキや営業機器など一部パーツを組み合わせて製造されたもの。
(写真上:阪堺線 安立町〜我孫子道
                 /撮影:裏辺金好)
(写真下:阪堺線 住吉鳥居前〜安立町
                 /撮影:裏辺金好)