近畿日本鉄道21000系


アーバンライナーplusとなり、側面塗り分けなどが少し変更された現在の姿。
(写真:大阪線 鶴橋駅/撮影:裏辺金好)

●基本データ

デビュー年:1988(昭和63)年
主な運転区間:難波線、大阪線、名古屋線

●新幹線と戦う、名阪特急のエース

 2年の歳月をかけて開発された近鉄の特急形車両。名阪ノンストップ特急専用のシンボルカーとして従来の特急車両とは大きく異なるデザインで誕生し、先頭部は43度の角度に円柱を傾斜させた流線形とし、正面窓は大型の曲面ガラスで構成。また、側面窓は連続タイプで枠、間柱を黒とすることで引き締め、全体の塗装はクリスタルホワイトを基調として、オレンジのラインを配色したものになった。
 制御装置は三菱製の抵抗制御を採用し、全電動車方式とした。また、中間車両のモ21500とモ21600形は特別席「デラックスカー」(登場時は「デラックスシート車」)となっている。
 こうして登場から長らく近鉄を代表する特急車両だったが、その後に新型特急車両との設備の差がやや目立つようになり、後継車両21020系製造により予備車を確保した上で、2003(平成15)年から2年かけて順次リニューアルを実施。アーバンライナーplusとして再登場し、座席の大幅改良、仕切り部への液晶モニター設置、全車禁煙化と喫煙コーナーの設置、車椅子対応トイレの設置などが行われ、塗装は窓周りのオレンジの細線が省略されるなど細部が変更されている。

●21000系オリジナル車両


現在との塗装の相違としては、運転台周りや側面窓の黄色ラインなど、黄色ラインの処理が挙げられる。
(写真:青山町車庫/撮影:Tanabe様)

↑ PAGE TOP