○近畿車輛の試験車両「Smart BEST」が甲種輸送される
 2012(平成24)年10月23日〜24日、近畿車輛が開発・製造した自己充電型バッテリー車輌「Smart BEST」2両が、片町線(学研都市線)徳庵駅から山陰本線の米子駅に甲種輸送されました。この車両はリチウムイオンバッテリー(GSユアサ製)を4ユニット、小型ディーゼル機関を1台搭載し、電車のシステムを用いて駆動を行うことが特徴で、効率のよい発電、電車との部品の共通化が図られています。年内を目処にJR西日本と共同で営業線での試験運転を行う見込みです。
(解説:裏辺金好&リン/撮影:リン)

下関方の車両は「DGBC2B-1」という車両番号。車体は225系と同じ構造なのか、小窓2枚で大窓1枚を挟むものになっています。こちらはTc車で、ディーゼル機関と三相かご型誘導発電機、補助電源装置を搭載。
(徳庵駅)
京都方の車両は「DGBC2A-1」という車両番号。3扉は2B-1と一緒ですが、窓配置は既存の車両にはないものとなっています。こちらはMc車で、2レベル電圧型PWNインバータと1台車当たり2基の駆動用主電動機を搭載。(さくら夙川駅)
「BEST」とはBattery Engine Synergy Trainの略称のようです。
車体側面のラッピング。発電機とリチウムイオンバッテリーの絵が貼られ、シリーズ式ハイブリッドを採用していることが分かります。なお、起動加速度2.3km/h/sで、70km/h走行が可能。短区間なら100km/hまで対応しています。