出雲大社・日御碕神社とその周辺〜島根県出雲市〜



 島根県東部に位置する出雲市は、日本神話の故郷として非常に有名な場所。日本海、中国山地、宍道湖、斐伊川、神戸川といった多様な環境に接しています。2005(平成17)年3月22日からは出雲市、平田市、佐田町、多伎町、湖陵町、大社町が合併した新たな出雲市として再出発し、数々の観光資源を抱える一大観光都市へと発展を遂げています。
(解説&撮影:リン&裏辺金好)

○地図



〇出雲大社


勢溜(せいだまり)
参道の入り口です。

会所  【国指定重要文化財】
 銅鳥居の手前、参道を挟んで手水舎の反対側にあります。荒垣の外にあるせいか、注目されることもなくひっそりとたたずんでいます。

銅鳥居 【国指定重要文化財】
 毛利綱広が1666(寛文6)年に寄進したもの。柱には漢文で銘が刻まれています。

拝殿
 1953(昭和28)年の大火で消失したものを再建。銅鳥居をくぐって、まず最初にお参りする場所がここ。前述の通り、戦後に再建されたため、重文ではありませんが、非常に立派な建物です。

本殿
 [国宝]楼門 【国指定重要文化財】 など
 本殿は1744(延享元)年築。普段は八足門から奥へは入れないため、本殿を正面から見てもこの程度しか見えません…が、デカい。なお、この写真に写る楼門(1667=寛文7年築)、八足門、東回廊、西回廊(以上、1744=延享元年築)、観祭楼(かんさいろう)のいずれも重文。凄い光景です。

本殿
 [国宝]
 
本殿を北西方向から。

八足門
 普段の参拝はここまで。正月の5日間に限り、八足門より奥の楼門手前まで入ることが出来ます。ということで、瑞垣の内側にある摂社は、その時に撮影の予定です。

中世の本殿柱跡
 八足門の前には、かつて発掘された中世の本殿の柱のあった場所が示されています。

文庫
 こちらは重文指定を受けていません(違ってたらごめんなさい)。

宝庫
 周囲を覆う綱にはお神籤がびっしりと結びつけられています。

素鵞社(そがのやしろ) 【国指定重要文化財】
 祭神は素戔嗚尊。

氏社(うじのやしろ) 【国指定重要文化財】
 祭神は、写真手前(北側)が天穂日命(あめのほひのみこと)、奥(南側)が宮向宿禰(みやむきのすくね)。

西十九社 【国指定重要文化財】
 1744(延享元)年築。もう少し訪れる時期が後であれば開いている光景が見られたのですが…。

東十九社 【国指定重要文化財】
 1744(延享元)年築。


釜社(かまのやしろ) 【国指定重要文化財】
 祭神は宇迦之魂神(うかのみたまのかみ)。

勢溜のすぐ側に、「雲太」という無料開放されている小さな資料館があり、そこで10分の1サイズ、高さ4.8メ=yトルの平安時代の本殿を再現した模型が展示されています。

その脇には鎌倉時代の本殿の模型も展示。こちらは30分の1。

そして、江戸時代〜現在の本殿と瑞垣内の各社殿。この資料館を見てから参拝した方が良いかも知れません。

旧国鉄大社線 大社駅


旧国鉄大社線 大社駅 【国指定重要文化財】
 1924(大正13)年築。非常に重厚感のある作りで、平成16年7月、国の重要文化財に指定されました。1990(平成2)年に大社線が廃線となるまで現役だったというのは凄いです。円筒形のポストも良いアクセントになっています。

旧国鉄大社線 大社駅
 【重要文化財】
 今風に言えばコンコ=yスに当たる部分。2階に当たる高さまでの吹き抜けで、レトロム=yド満点でした。また、奥の元事務室だったと思われる部分は地域の方々の作業所となっていました。


旧国鉄大社線 大社駅
 【重要文化財】
 ホ=yム南側より。片隅にはDD51 774号機と、写真には写っていませんが腕木式信号機が残されています。また、レールも撤去されておらず、幾分草が茂ってはいるものの現役時代の姿を良く残しています。

〇一畑電車大社線 出雲大社駅


一畑電車大社線 出雲大社駅
 【国指定登録有形文化財】
 こちらの駅は、旧大社駅とは違い西洋建築ですが、昭和初期のものであり大変貴重な建物です。しかも現役。出雲大社の最寄り駅ですが、大抵の場合は自家用車や観光バスで乗り付けるせいかひっそりとしており、タクシ=yの運刀z手も待合室でテレビ(パのプレ=yオフ)を見ていました。

一畑電車大社線 出雲大社駅
 【国指定登録有形文化財】
 天井。ステンドグラスが填め込まれており、ここから日光が差し込む光景は素敵でした。


デハニ52
一畑電車の歴史を物語る貴重な車両が保存されています。

〇日御碕神社


楼門
  【国指定重要文化財】
 出雲市大社町日御碕に位置する日御碕神社。楼門や回廊など14棟が国の重要文化財という非常に見ごたえのある神社です。写真の楼門は1644(寛永21)年築。

神宮(かみのみや)拝殿・本殿 【国指定重要文化財】
 1644(寛永21)年築。祭神は素戔嗚尊。徳川家光の命によって建てられたもので、西日本では珍しい権現造。権現造とは、日光東照宮風の建物の配置で、本殿、石の間、拝殿を連結させたもの。

日沈宮(ひしずみのみや) 【国指定重要文化財】
 1644(寛永21)年築。下の宮ともいいます。 祭神は天照大神。

日御碕灯台


日御碕灯台
 1903(明治36)年築。浴y日を受ける白い立派な、石積みの灯台は、とても絵になります(写真は浴y日じゃない上に暗く写してしまいました。実際の灯台は真っ白で非常に綺麗です)。
 日御碕神社、日御碕灯台とも出雲大社から車で10分程度と割と近く感じられますが、そこまでの道が非常に曲がりくねっており、一部狭小トンネルもあるなど、ちょっと難易度が高めです。運刀zに自信がなければ、路線バスを利用するのが無難。

日御碕灯台
 灯台の上からすぐ下の海岸を見る。某2時間ドラマの帝王が好きそうな崖でした。また、灯台の上は猛烈な海からの風が吹き付けていました。

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