兵庫県神戸市中央区〜旧居留地と相楽園〜
  Old foreigner residence ground and Sorakuen Garden in Kobe City , Hyogo Prefecture

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神戸・有馬観光情報
神戸海洋博物館
神戸ポートタワー
 横浜と並び港町の風景が非常に美しい神戸市。今回はその中でも、旧居留地を中心とした近代建築や神戸の風景を御紹介します。旧居留地は1868(慶應3)年の開港から約30年間、外国人の住居や通商の場として設置された場所で、1899(明治32)年に返還されるまで、日本の司法権や警察権が及ばない場所でした。
 現在は返還後に建築された戦前の商業ビル等が数多く残っており、また上写真のポートタワーと海洋博物館(帆船をイメージ)などが形成する港町としての美しい風景が人気を集めています。今回は旧居留地の近代建築と、美しい日本庭園である相楽園を御紹介します。
 ちなみに、神戸海洋博物館(カワサキワールドを併設)は神戸港の歴史や船の紹介、コロンブスがアメリカ到達に使用した「サンタマリア」号の復元帆船、0系新幹線(塗装はウエストひかりタイプで、現存唯一)などが展示されており、見ごたえ十分です。

旧居留地の近代建築
旧横浜正金銀行神戸支店(現、神戸市立博物館) 
【国登録有形文化財】
 1935(昭和10)年築。戦後は東京銀行として使用されていた建物で、1982(昭和57)年より神戸市の各種博物館を統合して、神戸市立博物館としてオープンしました。
旧神戸居留地十五番館 【国重要文化財】
 1881(明治14)年頃築。建築時から現在まで位置を変えないで残る、唯一の旧居留地時代の商館。元はアメリカ領事館として使用されました。
 木の骨組みの間に、レンガを積む構造なのが特徴。なお、阪神大震災で全壊しましたが幸いにも復旧されました。
神港ビル 
 1939(昭和14)年築。設計:木下建築事務所
旧チャータードバンク神戸支店(現チャータード・ビル) 
 1938(昭和13)年築。設計:J.H.モーガン。
 イギリスの銀行、チャータードバンクのビルでした。
海軍操練所跡 
 チャータード・ビル近くに残る記念碑。海軍操練所は、1864(元治元)年に江戸幕府が開いた海軍の士官養成のための施設で、軍艦奉行の勝海舟を中心とし、坂本龍馬や陸奥宗光等を輩出しました。しかし、人材を広く集めたため反幕府的な人物の温床ともなり、1年で閉鎖されました。
海軍操練所跡近くの風景
旧三井物産神戸支店(現、海岸ビル)
【国登録有形文化財】
 1918(大正7)年築。設計:河合浩蔵
 鉄筋コンクリート造りの洋風近代建築ですが、よく見ると唐破風のような意匠を組み合わせているのが特徴。阪神大震災で大きな被害を受け、上層部にビルを増築し、15階建てに。復元費用の捻出を考えると、やむを得ないのかもしれませんが・・・。
旧大坂商船神戸支店(現、商船三井ビルディング)
 1922(大正11)年築。設計:渡辺節
 アメリカンルネサンス様式の7階建てのビル。
海岸ビル・商船三井ビルなどの風景
 歩道橋から撮影。
旧日本郵船神戸支店(現、神戸郵船ビル)
 1918(大正7)年築。。設計:曾禰中條建築事務所
 海岸ビルの西反対側に残る近代建築。
神戸住友ビル
 1934(昭和9)年築。設計:住友合資会社工作部 
旧神戸海上火災ビル(現、同和火災海上ビル)
 1935(昭和10)年築。設計:長谷部竹腰建築事務所 
旧ナショナルシティ銀行神戸支店(現、大丸1号館)
 1929(昭和4)年築。設計:ヴォーリズ
大丸百貨店神戸店
 近代建築ではありませんが、なんとなく掲載。
旧神戸証券取引所・朝日会館(現、神戸朝日ビル)
 1934(昭和9)年築。設計:渡辺節建築設計事務所
 竹中工務店が高層ビルを建築するときに、入口部分のイメージを残して、1994年に復元保存されています。
旧神戸証券取引所・朝日会館(現、神戸朝日ビル)
 1934(昭和9)年築。設計:渡辺節建築設計事務所
 円形の入口部分はイメージを多少変えましたが、こちらの事務所部分は旧来の姿を残しています。
海岸ビルヂング
 1911(明治44)年築。設計:河合浩蔵
 神戸で現存する商業ビルの中で、かなり古い部類に属するもの。東にある神戸華僑歴史博物館では、華僑の歴史や文物を紹介展示しています。
JR神戸駅
 1934(昭和9)年築。
 東海道本線と山陽本線の境界駅である神戸駅(実際にはJR神戸線の愛称で一体運用されていますが)。現在の駅舎は3代目のもので、貴賓室も残っているそうです。

相楽園とその周辺
 旧居留地を離れて北へ行き、神戸市営地下鉄県庁前駅から北に約200m行ったところにある、面積約2haの日本庭園が相楽園です。これは、神戸市長だった小寺謙吉の父、三田藩士・小寺泰次郎が1887(明治19)年ごろより造営を始めた私邸で、大正初めに豪壮な邸宅などが完成しました。
 1941(昭和16)年に神戸市が譲り受け、相楽園として一般公開が始まりましたが、戦災によって邸宅などが焼失。その後、旧ハッサム家住宅や船屋形が移築され、日本庭園と共に美しい景観を形成しています。
(撮影:デューク)
相楽園 
 庭園は池泉回遊式を基本とし、西洋風に広場が設けられているのが特徴。
船屋形 【国重要文化財】
 江戸前期(1700年ごろ)建造。
 姫路藩で使用された、参勤交代で藩主が使用する遊覧船の一種である川御座船の屋形部分。部分的とはいえ、川御座船が現存するのはこれだけで貴重な文化財。
旧小寺家厩舎 【国重要文化財】
 1910(明治43)年頃築 設計:河合浩蔵
 小寺謙吉が建てさせたもので、平面L字形の構造が特徴。北側1階が馬車の車庫で、2階が厩務員のための宿舎。東側は高い吹き抜けの馬房となっています。
 相楽園オリジナルの建造物として貴重な存在。
旧ハッサム家住宅 【国重要文化財】
 1920(明治35)年頃築。
 イギリス人の貿易商、ハッサムが建てさせた邸宅で、元々は神戸の北野地区にありましたが、1963(昭和38)年に移築されました。木造2階建て、2階のベランダが開放的で美しいデザインです。なお、内部は春と秋の年2回公開されます。