根津神社〜東京都文京区〜


○解説

 根津神社は日本武命(やまとたけるのみこと)が約1900年前に創祀したとの伝えがある由緒ある神社で、元々は千駄木にあり、文明年間(1469〜86年)には戦国武将の太田道灌が社殿を奉建。

 江戸時代に入ると付近を何度か遷座することになります。特に、1705(宝永2)年に第5代将軍の徳川綱吉が、甥の徳川綱豊(のち徳川家宣)を世継ぎに定め、江戸城に入らせますが、根津神社は徳川綱豊の産土神とされていたことから、綱豊の屋敷地が根津神社に献納。1706(宝永3)年に建物が完成し、同年に遷座します。現在も当時の本殿・幣殿・拝殿・唐門・西門・透塀・楼門の全てが奇跡的に現存し、国の重要文化財に指定されています。

 また、約2000坪のつつじ苑も見どころの1つ。毎年4月頃には、約100種3000株のツツジが咲き誇ります。
(撮影&解説:裏辺金好)

○場所



○風景



楼門 【国指定重要文化財】
正面右側の随身は、水戸黄門こと徳川光圀公がモデルだとか。


唐門 【国指定重要文化財】
両妻に唐破風を備えています。


拝殿 【国指定重要文化財】
この奥に幣殿・本殿が一体的に造られた権現造。



拝殿 【国指定重要文化財】


透塀 【国指定重要文化財】
総延長200mで、当時の基礎工事が徹底していたことから、今も寸分の狂いなく社殿を守っています。


駒込稲荷
1840(天保11)年建立の石鳥居がありましたが、なんと東日本大震災で失われてしまいました。


乙女稲荷神社
両側に奉納された鳥居が立ち並んでいます。



乙女稲荷神社
まるで伏見稲荷大社のよう?


庚申塔
6基あり、江戸時代に道の辻などにあったものが明治以降に道路拡幅等によって撤去され、この場所に集められたものです。一番古いものは1632(寛永9)年の建立。


塞(さえ)の大神碑
通称「駒込の追分」、すなわち中山道と岩槻街道の分岐点にあったもので、1873(明治6)年に建立。道路拡幅のため、明治43年に根津神社へ移されました。

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