千畳敷と三段壁〜和歌山県白浜町〜


○解説

 千畳敷(せんじょうじき)と、そこから徒歩8分程度の場所にある三段壁(さんだんべき/上写真)は、南紀熊野ジオパークを構成する自然景勝地。

 このうち、千畳敷は今から1800万年前から1500万年前、浅い海の底に砂や礫がたまってできた地層が隆起し、波の浸食により海岸段丘となった台地上の地形で、複雑な文様を形成しています。千畳の名前は、そのぐらい大きいということですが、実際には千畳を越え、瀬戸崎から湯ノ崎にかけて2ヘクタールに及びます。

 また、三段壁は長さ2km、高さ50m〜60mに及ぶ見事な海食崖(かいしょくがい)。やはり浅い海の底が隆起したもので、千畳敷が上部を見ていたのに対し、こちらは断面を見ている形です。また、地下36mに海蝕洞窟(波よって削られた洞窟)があり、なんとエレベーターで降りて見学することが出来ます。

 ちなみに名勝の由来は、漁師たち船や魚の群れを見張った場所「見壇」(みだん)が「三段」(みだん)となり、やがて現在の名称になったとか。
(撮影&解説:裏辺金好)

○場所



○千畳敷






削りやすいこともあって、所々に落書きが。こういうことは絶対にやってはいけませんね。







○三段壁





展望台の近くに設置された、こちらの建物から洞窟へ。有料です。



洞窟内の牟婁大辯才天。



十像岩



熊野水軍の舟隠し場だったとの言い伝えから再現された部屋。





リップル(漣痕)

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