千葉県立房総のむら〜千葉県成田市・栄町〜


 千葉県立房総のむらは、1986(昭和61)年に誕生した体験型施設で、千葉県内の古い町並みや農家の建物を再現し、昔の暮らしを体験できる場所です。また、2004(平成16)年には周囲に広がっていた千葉県立風土記の丘と統合。旧風土記の丘エリアでは、「岩屋古墳」や「龍角寺古墳群第101号古墳」をはじめとする全114基にもわたる膨大な数の古墳と、移築された歴史的建造物を見ることが出来ます。
 ちなみにNHK連続テレビ小説「花子とアン」をはじめ、様々な映画、ドラマ、CMのロケ地として、たびたび登場しています。
(撮影&解説:裏辺金好)

○地図



○古墳


龍角寺古墳群第101号古墳
印旛沼を臨む高台に造られた墳丘の直径が約25mの円墳です。発掘調査に基づき。円筒埴輪や人物、動物、家をかたどった形象埴輪が復元されています。


龍角寺古墳群第102号古墳
墳丘の直径が約13mの円墳。

龍角寺古墳群第103号古墳
長さ21mの前方後円墳


岩屋古墳(龍角寺古墳群第105号古墳)
一辺78m、高さは13.2mの方墳で、幅3mの周溝と周堤を持ちます。

〇文化財建築物




旧・学習院初等科正堂 【国指定重要文化財】
1899(明治32)年に建てられた校舎(講堂)。後に成田市立遠山中学校に転用された縁で、ここに移築されました。




旧・御子神家住宅 【国指定重要文化財】
1790(安永9)年築。南房総市(旧丸山町)に建てられた中規模農家を移築したものです。



旧・平野家住宅 【千葉県指定有形文化財】
1751(寛延4)年築。富津市にに建てられた名主の農家を移築したものです。

〇商家の町並み


商家の街並みを再現したエリアで、佐原などの古い町並みを参考にしたそうです。ちなみに、蕎麦屋を再現した建物では「そば打ち」の実演や製作体験が、呉服屋では型染、しぼり染などの染色、作務衣などを作る和裁の実演や製作体験が出来るなど、再現した建物だからこそ出来る、当時の生活の追体験が可能です。






多くの建物は2階が展示室となっています。

〇武家屋敷・農家




武家屋敷
佐倉市宮小路にある中級武士の家を元に再現。



上総の農家
上総地方の代表的な名主クラスの農家を再現。主屋・長屋門・土蔵・馬小屋・納屋・木小屋・作業小屋の7棟が揃っており圧巻。これもドラマなどで良く使用されています。写真の長屋門は市原市栢橋(かやはし)に所在する内藤家(19世紀後半築)をモデルに再現。




上総の農家(主屋)
主屋は山武郡大網白里町砂田(いさごだ)の秋葉家(1857=安政4年築)がモデル。土間の上部に、中二階があるのが特徴です。



上総の農家(作業小屋、土蔵)
作業小屋は特定のモデルはありませんが、土蔵は長屋門と同じ内藤家をモデルにしています。


農村歌舞伎舞台
1875(明治8)年に建築された、千葉県成田市(旧香取郡大栄町前林地区)の歌舞伎舞台を復元したもの。





下総の農家
江戸時代中期に建築された、成田市堀之内の平山家がモデル。




安房の農家
江戸時代後期に建てられた、南房総市増間(旧安房郡三芳村)の平野家がモデル。主屋・馬小屋・灰小屋の3棟があります。

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