金剛寺(高幡不動尊)〜東京都日野市〜


 高幡不動尊の通称で知られる東京都日野市の高幡山金剛寺。真言宗智山派別格本山の寺院で、古文書によると大宝年間(701)以前に創設された、あるいは奈良時代に行基菩薩が開基したとも伝えられていますが、平安時代初期に慈覚大師円仁が、清和天皇の勅願によりこの山中に不動堂を建立し、不動明王をご安置したのに始ります。
 その後、1335(建武2)年に夜の暴風雨によって不動堂が倒壊したことから、1342(康永元)年に麓である現在地へ移建。間もなく仁王門も建築されます。1779(安永8)年の火災で多くの堂宇を失いますが、この2つは現在もその姿を残し、国の重要文化財に指定されています。
 都内有数のアジサイの名所であるほか、新選組副長として活躍した土方歳三の菩提寺でもあり、多くの人が訪れています。
(撮影・解説:裏辺金好)

○地図



○風景


仁王門 【国指定重要文化財】
室町時代築。元々は楼門として計画されるも、長らく上層の主要部を覆うような形で屋根がかけられ単層の姿でした。1959(昭和34)年に解体修理された際、楼門として改められるとともに、銅板葺きとなっています。


不動堂 【国指定重要文化財】
室町時代築。これについては前述したとおりです。


五重塔
1980(昭和55)年築で、約5年の歳月をかけて造られました。塔高39.8m、総高45mです。


土方歳三の像
武蔵国多摩郡石田村(現・東京都日野市石田)は、土方歳三の出身地。


弁天堂

大日堂
高幡山の総本堂。安永8年の焼失以来、長らく仮本堂であったものを1982(昭和57)年から5年の歳月をかけて根本改修工事を行ったものです。


山アジサイ
様々な種類の山アジサイが群生しており、毎年6月頃は見事な景観となります。






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