旧・三菱合資会社唐津支店本館〜佐賀県唐津市〜


 旧三菱合資会社唐津支店本館は、1908(明治41)年に石炭の輸出などを手がけた三菱合資会社長崎支社の唐津出張所として唐津港のある海岸の埋め立て地に建てられました。

 唐津港は明治32年に唐津線の開通によって、唐津炭田の積み出し港として発展。その繁栄にふさわしい建築として、三菱の丸の内建築事務所が設計を手掛け、当時三菱の建築顧問であった唐津市出身の曾祢達蔵が関わったともいわれています。

 建物は2階建てで、正面23.3m、側面18.3m11階に車寄せ、玄関ホール、廊下、階段、計算室、用度課、運炭課の事務室、応接室、2階に食堂、タイプ室、会議室、部長室、庶務課室、支店長室を備え、人々は三菱御殿と称しました。

 1980(昭和55)年に佐賀県指定重要文化財となり、唐津市歴史民俗資料館として使われますが、現在は老朽化のため休館中。2018(平成30)年10月〜12月放送のアニメ「ゾンビランド・サガ」のメイン舞台として登場し、11月25日には特別公開。聖地としても人気が高まっているだけに、現状は惜しい限りです。
(撮影:リン/解説:裏辺金好)

○地図



○風景




ベランダを備えた背面



正面の公園もアニメでよく登場した風景。写真の遊具は使用禁止になっていますが・・・修復も撤去もしないというのは、如何なものか・・・。

↑ PAGE TOP