流山本町江戸回廊〜千葉県流山市〜


 流山市の流山駅近く、江戸川沿いに広がる流山本町大通り周辺は、江戸時代から明治時代にかけて、米などの物資が集荷された江戸川の水運業や、みりん醸造業などで栄えた場所。現在も往時を偲ばせる商家や土蔵が建ち並び、ちょっとした町歩きが楽しい空間となっています。
(解説&撮影:裏辺金好)

○地図



○風景


流鉄の終点である流山駅。

近藤勇陣屋跡
京都伏見、続いて甲州勝沼で新政府軍と戦い敗北した近藤勇たちは、五兵衛新田(足立区西綾瀬)で隊士を募集し、この流山にやってきました。そして、こちらの醸造家永岡三郎兵衛方を本陣としますが、新政府軍の包囲を受けて近藤勇は投降。土方歳三は近藤勇とここで別れ、近藤勇は板橋宿で処刑されたことから、以後2人が出会うことはありませんでした。

寺田園旧店舗 【国登録有形文化財】
1889(明治22)年築。流山本町大通りに面し、本建物は明治30年代の町並みの記録では「寺田茶乾物屋」として記載。1963(昭和38)年に移転するまで使われました。2010(平成22)年8月1日からは、万華鏡ギャラリー寺田園茶圃「見世蔵」として公開されています。


清水屋本店店舗兼主屋 【国登録有形文化財】
明治時代中期の建築で、1933(昭和8)年に改修。和菓子店舗で、背面北寄りに寄棟造平屋建の住居部を突出し、正面庇上にモルタル塗看板を掲出した、いわゆる看板建築の一種です。

丁字屋
1923(大正12)年築。町屋造りの古民家を改装し、洋食レストランとして利用されています。店名は元の足袋屋の屋号を残したものです。

蔵日和

呉服新川屋店舗 【国登録有形文化財】
1890(明治23)年築。間口4間半規模,南北棟,切妻造,桟瓦葺の平入2階建店蔵です。

呉服ましや(増屋)店舗・土蔵
土蔵は1870(明治3)年築。

笹屋土蔵 【国登録有形文化財】
1898(明治31)年築。「三河屋」呉服店の蔵を移築したと伝わり、鉢巻と腰を黒漆喰塗りにして引き締めた印象であるのが特徴。2012(平成24)年にリニューアルされ、店舗として使用されています。

流山といえばアニメ「ろこどる」の聖地。駅改札口には素敵なパネルが掲出されていました。

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