京都市平安京創生館〜京都府京都市中京区〜


 京都市平安京創生館は、2006(平成18)年に京都市生涯学習総合センター(京都アスニー)1階に開館した博物館。平安京について様々な展示が行われていますが、中でも圧巻なのが1000分の1で再現された平安京の巨大ジオラマと、鳥羽離宮復元模型。また、法勝寺復元模型(1/100)を展示。豊楽殿復元模型 (1/20) の展示も行われています。
 なお、平安京復元模型は大内裏(平安宮)周辺は平安時代初期、中心部は平安時代前期、白河や六波羅一帯は平安時代後期の姿を再現しています。また、平安京は東西4.5km、南北5.2kmという規模ですが、右京西南(上写真手前側)は湿地などが広がり居住に適さず衰退し、左京が発展していった様子がみて取れます。
(撮影:リン)

○地図



○風景




平安宮造酒司跡
造酒司(みきのつかさ)は,朝廷が使用する酒や酢を醸造していた宮内省所管の役所。大内裏の中にあり、この場所から倉庫跡が見つかっています。




法勝寺復元模型
1076(承保3)年に白河天皇が現在の岡崎公園、京都市動物園周辺に建立した寺院で、高さ約81mという八角九重塔が特徴。岡崎の地には「勝」の字を含む六つの寺が相次いで建立され、六勝寺と総称されていますが、法勝寺は最初かつ最大の寺院でした。しかし、応仁の乱などで焼失し、戦国時代には姿を消しました。




鳥羽離宮復元模型
白河天皇が譲位後の御所として造営したもので、鳥羽上皇の代にほぼ完成。現在の京都市伏見区竹田一帯にあり、14世紀ごろまで院政の舞台となりました。旧鴨川と桂川の合流点付近に位置し、陸路は山陽道、水路は淀川を経て瀬戸内海へ通じる鳥羽は、まさに交通の要所でした。御覧のように様々な施設があり、御所の他にも院の近臣の住まい,多くの御倉,武者所,工房,雑人の住居などが設けられた一大都市です。


豊楽殿復元模型
外国の使者を迎えての宴会、大嘗祭といった国家的饗宴を行う豊楽院の正殿です。東西約46m、南北23m。


豊楽殿鴟尾復元模型
宮殿や寺院の屋根の両端に飾られた鴟尾(しび)で、豊楽殿発掘調査の際に鳳凰文の顔部分が出土したのを元に推定復元したものです。




平安京復元模型
縮尺1/1000で再現された平安京。1994(平成6)年に平安建都1200年記念事業の一環として制作され、2018(平成30)年に上賀茂神社や神護寺、高山寺のほか仁和寺など、北西部(写真3枚目手前側)も追加されてパワーアップしています。


西寺・羅城門・東寺
平安京の正面玄関である羅城門。隣接する東寺・西寺(さいじ)、まっすぐ伸びる幅員84mとも伝えられる朱雀大路と共に圧巻だったことでしょう。当時は現在も壮麗な姿を見せていますが、羅城門、西寺はかろうじて一部が公園となっている程度、朱雀大路は今では見る影もありません。ちなみに、朱雀大路のうち、写真奥周辺が現在の京都鉄道博物館、その先はJR山陰本線という位置関係です。奇しくも道路が鉄路になっているんですね。


羅城門
幅約35.7m,高さ約21mと推定されています。


東寺

西寺


大内裏付近
池がある場所は神泉苑。平安京以前の自然を残した宴遊の施設です。

右京
大内裏の近くであっても右京はこの状態。平安京の意外な一面です。

法勝寺

大覚寺

庶民の食事と貴族の食事

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