東山手地区の近代建築〜長崎県長崎市〜
  Modern architectures in Higashi Yamate Area , Nagasaki City , Nagasaki Prefecture


 長崎の路面電車で終点にあたる石橋から市民病院前にかけて丘の上に存在する洋館たち。開国に伴い造成された外国人居留地のなかで、最初に外国人の居住が許可された東山手地区と、大浦天主堂がある南山手地区と向かい合って存在しており、相当とも見応えのあるエリアです。このページでは東山手地区の近代建築について御紹介していきます。

 まず上写真は、旧・英国総領事館(現・野口彌太郎記念美術館)
 1907(明治40)年の建築で、1942(昭和17)年まで英国総領事館として使用し、大戦中に閉鎖され、1955(昭和30)年に長崎市が買収。国の重要文化財に指定されています。設計はウィリアム・コーワン。

 現在、記念美術館のメインとなっている野口彌太郎は1899(明治32)年に東京で生まれた人物で、ヨーロッパからの帰国後、長崎で油絵を描いていた人です。
(解説&撮影:裏辺金好)  

▼MAP

▼アクセス
長崎電気軌道大浦海岸通電停などより徒歩

▼関連サイト
長崎市観光ガイド「東山手」



旧長崎英国領事館職員住宅 【国指定重要文化財】
 1907(明治40)年築。煉瓦造と木造を左右に繋いだ二階建の職員住宅。旧英国総領事館本館の裏側にあり、このように明治期の領事館施設が附属施設も含めて見事に残っているのが、大変貴重です。


東山手十二番館(旧・ロシア領事館) 【国指定重要文化財】
1868(明治元)年築。最初はロシア領事館として使用されていました。現在は長崎市の所有となっています。


東山手洋風住宅群(7棟) 【長崎市指定有形文化財】
狭い場所に明治中期に造られた洋風住宅7棟が隣接して軒を連ねています。


東山手洋風住宅群(7棟) 【長崎市指定有形文化財】
基本的にほぼ同じデザインで造られていることから、賃貸住宅だったのではないかと推定されているそうです。


東山手洋風住宅群(7棟) 【長崎市指定有形文化財】
こちらは東山手地区町並み保存センターとして活用している建物。


中国歴代博物館・孔子廟 
上から見た全景。1893(明治26)年に中国人自らが初めて海外に建てた廟です。