四国村〜香川県高松市屋島〜
  Shikoku Mura (An Open-air Architectural Park ) in Takamatsu City , Kagawa Prefecture

  高松市屋島地区にある四国村は、屋島の南山麓、屋島神社の東隣に位置に広がる野外博物館。1976(昭和51)年に開館し、江戸時代から明治時代を中心とした四国の民家や灯台などを中心に古建築約30棟移築し、一般公開しています。

(解説&撮影:裏辺金好)

○場所

○風景

浜田の泊屋(入村券売場)
 高知県宿毛市にある若者組の宿泊所を模して造ったもの。今では殆ど見られなくなった建物ですが、土佐の集落の若者たちの社交場として使用。昔は15歳になった土佐の男性たちはこうした場所で合宿し、先輩から夜の営みをはじめとする様々な指導を受けたとか。


祖谷のかずら橋
 祖谷は「いや」と読み、徳島県三好市西祖谷山村善徳にある「祖谷のかずら橋」という吊り橋をモデルに、同じ材料を使って再現したもの。


小豆島農村歌舞伎舞台 【高松市指定有形文化財】/旧所在地:香川県小豆島土庄町小部
 江戸時代末期の建築と推定。春秋の祭りに開かれた島歌舞伎の舞台で、ここでは小豆島に住む農民自身が役者となり、歌舞伎芝居を演じました。




山下家住宅 【香川県指定有形文化財】/旧所在地:香川県東かがわ市(旧・白鳥町)五名
 寄棟造り茅葺、平屋建ての建物で、東讃岐の典型的な農家建築。半分は農作業用の土間であり、床の部分は家族共同で使用しました。



河野家住宅 【国指定重要文化財】/旧所在地:愛媛県内子町(旧・小田町)上川
 18世紀前半ごろの建築と推定。旧小田町の深い谷筋の奥まった急斜面に建っており、寒い山間での暮らしに対応するため、床ははすべて竹を敷き、各部屋に「いろり」が切られていました。



砂糖しめ小屋 【重要有形民俗文化財】/旧所在地:香川県坂出市青梅町北山
 江戸時代後期、砂糖は讃岐の特産品。讃岐平野に広がるサトウキビ畑に、こうした搾汁のための小屋がありましたが、円形のものは四国村に残る2棟しか現存していません。



砂糖しめ小屋 【重要有形民俗文化財】/旧所在地:香川県坂出市林田町新開


釜屋 【重要有形民俗文化財】/旧所在地:香川県東かがわ市(旧・白鳥町)湊

茶堂 【高松市指定有形文化財】/旧所在地:愛媛県鬼北町(旧・広見村)上川
19世紀中ごろの建築と推定。土佐から伊予に抜ける龍王街道沿いにありました。
四国では街道沿いにこうしたお堂があり、 元々は村の入り口に悪霊払いの意味で建築。
その後、お盆や弘法大師の命日などに街道をゆく人に湯茶などの接待を行いました。