特急【ウィングエクスプレス】


東京駅に着き、乗客を乗せて成田空港へ向かう。
(写真:東京駅/撮影:デューク)

●基本データ

登場年:2001(平成13)年
運転区間:大宮〜成田空港
使用車種:183系・189系

●列車の解説

 成田空港は朝の9時過ぎから航空機の出発ラッシュが始まる。そのため、この前後に成田空港に到着する「成田エクスプレス」は慢性的な混雑をしていた。
これを解消するために、中央線系統へのE257系投入と運用の見直しで、運用に余裕の出てきた183系・189系を利用した空港連絡特急が設定されたのだが、これが「ウィングエクスプレス」であった。
 始発は埼玉県からの利便を考慮して大宮発着とし、成田空港には8時過ぎに到着するダイヤ構成となった。上りについては夕方の設定となっている。各車両とも、デッキ付近の座席は荷物置き場として利用できるようになっていたため、定員は少なくなっていた。
 平成16年3月のダイヤ改正で、253系の運用が見直され、増発が可能となったため、「ウィングエクスプレス」を置き換えることとなり、わずか2年ほどの活躍期間で廃止された。
 なお、183系を利用した空港連絡特急としては、以前「ウィング」という列車が運転されていた。また、「あずさ」「あさま」の成田空港延長が実施されたこともある。このときは列車名にウィングが追加されていた。

●ギャラリー


 成田空港に到着した「ウィングエクスプレス」1号。成田空港に到着した車両はいったん幕張電車区まで回送され、夕方再び成田空港まで回送されるという運用となっていた。成田線用とはいえ、成田に留置線があるのにここは使用しないようだった。乗客のうち6割は空港第2ビルで下車していった。確かに航空会社別の下車駅を見ていると多くが第2ビルを指定している。
(写真:成田空港駅/撮影:デューク)

 「ウィングエクスプレス」の行先方向幕。ちょっと予想に反して国鉄時代からの伝統的な表記方法を踏襲している。西日本を始めとして方向幕の表記方法に個性を持たせる方向にある中で、なかなか興味深い。
(写真:東京駅/撮影:デューク)  

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