2012年6月27〜28日 散々だった前回のリベンジを果たすべく再度、北へ。

〇撮影&執筆:リン

 年1回しか行使できない希望の時期に取得できる3連休を、迷わず夏至間近の北海道に当てたところ、梅雨前線の北上どころか季節外れの台風上陸で何もかも残念な結果に終わった先週の旅行
 あまりな結果だったので近いうちに何とか撮影に出向ければ…と思っていたのですが、別件で所長と電話している際に「スカイマークなら安いですよ」との提案。その際は一笑に付すぐらいのノリではありましたが、いろいろ調べるうちにピーチ・アヴィエーションならもっと安価な移動が可能なこと、現地の天候も安定して良い結果が期待できそうだったことから出発前々日に再訪を決定。前回まとめていた資料を手直しし向かうこととなりました。  26日の勤務後に大阪・天王寺のネットカフェまで向かい前泊。7時発のピーチ便に備えます。

 そのピーチですが、LCCらしいコストカットが随所に見て取れます。関空のチェックインカウンターなどは他の国内線出発カウンターと別の棟にあるのですが、元々会議室か何かだったところに壁だけを設けた保安検査場、バス乗り場まではエスカレータなど無く非常用階段のような場所を通り、沖止めされている期待に向かうのも南海バスの路線バス。安く飛ばすためとは言えなかなかのものでした。  機内も当然、広いとは言えませんでしたがさほど酷いというわけでもありませんでした。まあ、関空から新千歳での所要時間2時間が耐えられる限度でしょうか…。
 新千歳空港からはレンタカーで移動。さっそく苫小牧市内に向かい「北斗星」の撮影に臨みます…が、いきなり場所を見つけきれず時間切れ。

 結論から言えば画像奥にある青葉駅で撮影するのが良かったようで、まっすぐ向かっていれば間に合った可能性が高いです。やはり下調べが不足してます。

 気を取り直して西に走ることしばらく、適当に竹浦駅という無人駅に車を停めます。別に何か珍しいものがあるわけでもなく、ある列車を待ち構えるため。

 待つこと1時間、苫小牧行き普通列車としてやって来た711系S-110編成。先ほどの「北斗星」のロケハン中に東室蘭行きとして走り去っており、それの折り返しを狙ってみました。下手に何処かで撮ろうとして逃すよりも駅撮りの方が間違いないですし。
 結果的には室蘭・苫小牧エリアにほとんど滞在しなかったこともあり711系はこれを含め2回しか撮影しませんでした。
 昼飯や休息を挟みつつ適度にロケハンもしながら、全く何も考えず国道から線路のある方向に入ってみると、ちょうど稀府(まれっぷ)駅に到着。

 ここの駅がなかなかのロケーション。下り列車をすっきりと撮影できるのもいいのですが、やはり背後にそびえる雄大な有珠山が素晴らしい。駅撮りらしからぬ北海道らしい風景です。ふらりと立ち寄った割には意外な収穫でした。
 その後も昼寝などをしつつのんびり函館に向かえばいいやなどと思っていたのですが、気づけば30分後に「トワイライトエクスプレス」が迫ってきている時間に。やや急ぎ気味に静狩〜長万部のストレートに車を走らせ、無事に到着。セッティングを済ませ、洞爺で先行する「スーパー北斗」で練習を…と思っていましたが、何かの理由で遅れていたのか、いきなり「トワイライトエクスプレス」がやって来てしまいました。

 絶対に外せない場面だったので入念なセッティングを施し、満足の行く1枚に仕上がりました。左下の標識はキロポストらしく、相当な数が立ち並んでいたのでどうにもフレームから外せませんでしたが、三脚のエレベータで高さを稼いで車体に被るのは回避しました。それにしても本当に格好いい…。北海道じゃ毎日こんな光景が見られているのですから羨ましい。
 次の撮影対象もこの「トワイライトエクスプレス」ということで、道央道を森ICまで南下し、国道5号で一気に函館市内へ。いやあ何か最近見た光景だなあ。先週立ち寄ってロケハンしておいた場所にカメラをセッティングし待つこと数分、五稜郭駅でED79形牽引となった「トワイライトエクスプレス」が登場。

 日没間際でほんの少しだけ夕日が当たりました。西に向かっても暗くなるだけとの判断でこの場所を選びましたが、そう悪くはない感じでした。これを撮影してもまだ19時ということで、翌朝に備えてロケハンを兼ねて夕闇迫る国道228号を西へ走り、色々見た後特に何の収穫もなく引き返しました。
 その後、夕食を食べるなどして暇を潰し、頃合いを見て函館駅へ。

 函館山に登って夜景を見るかこちらにするか迷いましたが「カシオペア」の運転日でもあったのでこちらを選択。どうせ函館山に登っても稲佐山みたいにカップルと修学旅行生とかぐらいしかいなかったでしょうし。

 駅構内では「East i-D」が検測へ向かう準備を進めていましたし、これはこれで駅という選択肢も良かったかな、と。 「北斗星」を見送り、時間は午後10時。先週もお邪魔した健康ランドで汗を流し、午前3時前まで滞在。ろくに睡眠時間の確保も無いまま、28日の撮影へと一気に流れていきます。

 そんなわけで、28日は函館駅からスタート。特に撮りたいというわけでもありませんでしたが、一応「はまなす」を撮影。

 午前3時過ぎだってのにもう空が明るくなってきています。流石は北海道、朝が超早い…。

 そしていよいよ前回の旅行で狙いながらも列車の運休で不発に終わった津軽海峡線の早朝ブルトレ撮影に挑みます。今回は「カシオペア」の運転日ではなかったものの、それでも数本の貨物列車と「トワイライトエクスプレス」、「北斗星」は撮るに値します。

 前回の旅行時に場所を確認しており、問題なしと判断した渡島当別〜釜谷の撮影ポイントへ。腰ほどの背丈のある藪の中を進むこと約100メートル。藪の中にも人が踏み固めた獣道があり、それをたどっていくと線路際へと出る事が出来ます。

ここでも下り列車のトップバッターを務めるのは「トワイライトエクスプレス」。時刻は4時41分。念願の無印ED79形による「トワイライトエクスプレス」の撮影に成功。これは非常に格好いい!

もちろんEH500形の貨物列車もやって来ます。塗装の異なる前期型が来なかったのは少し残念ですが、これでも充分。

「北斗星」は6時過ぎに通過。この頃にはもう朝日も割と高くなり、車体に影が落ちることはありません。というわけで、この旅行でベストショットと言える会心の出来に仕上がりました。

最後に狙ったのがED79形の貨物列車。今までも青森方や先週の訪問時に撮影はしていましたが全て曇天などの悪天候でして、こんな素晴らしい条件での撮影は初。  これも最高の光線での通過でした。最高の結果を残せたと言うことで意気揚々と函館市内に戻り、せっかく来たのだから何か函館らしいものを食べようと言うことで、

朝から海鮮丼。1,890円。朝食と見るには異様なまでに高級ですが、味も美味しく満足の朝食でした。  早々に函館に別れを告げ、貨物列車をすっきり撮影できる場所は無いかとうろつきながら七飯〜渡島大野のある踏切脇に到着。ダイナミックなカーブをアウトから望遠気味に狙える場所で、光線は次第にトップに近づきある頃でしたが難なくDF200形貨物を撮影できました。


その後は何かを撮る予定もなく、一気に室蘭市へとワープ。貨物駅の東端に留置されているキハ141系・キハ40形を撮影します。


さらに東へと国道を走行し、苫小牧市内に戻り前日間に合えばと後悔した青葉駅にて「トワイライトエクスプレス」の撮影を実施。夏場ならではの側面にも日が回る構図で美しいです。背後の製紙工場の煙突は人によって判断の分かれるところですが。

一応は大体撮影し終えましたがレンタカーの返却までには時間がかなりあったので、苫小牧の隣駅(と言っても相当離れています)の勇払駅でちょうど良い頃合いにやって来る日高本線用キハ40形350番台「優駿浪漫」を撮影。


そして一旦新千歳空港を横目に見つつサッポロビール庭園駅まで足を伸ばします。ここで「北斗星」の撮影をして締めようというのが今回の旅程でした。尤も、「北斗星」の撮影がラストというのは計画にあったものの、それをどこで撮影するかは最後まで決めかねていましたが。

北海道内でも屈指の列車密度の高い区間ということで、少しいただけでもかなりの本数がカウントできます。また、線路はほぼ南北に走る場所ですが夏場で西北西あたりに沈むため下り列車を綺麗に捉える事が出来ます。

 その順光の光線状態を活かすため、「北斗星」は敢えて後追いで撮影。これもこれで非常に格好いいですね。

 これで道内での全ての撮影を終え、レンタカーを返却しピーチ便で再び関空へと飛び立ちます。


 さらに梅田のネットカフェへと移動し仮眠。体力的には非常に厳しいのですが、予算をなるべく抑えないといけなかったので普通のホテルなんかには今回は宿泊しませんでした。

 この旅行の最後を飾るのはM250系。新大阪駅ホームで待つこと数分、定刻通りにやって来ました。先頭は未だにヘッドマークが残るMc250-5。もう全部ステッカーに貼り変わっていると思っていただけに最後の最後に美味しい収穫がありました。眠い…。本当に体力は限界を迎え、このブログを書くのもやっとという状態です。

 前回のリベンジは見事に果たせ、大満足の旅行となりました。ここに掲載した以外にも何枚もの画像がありますが、それらについてはまた期を見て紹介できればと思います。

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