国際宇宙ステーション(ISS)って何だ!?

○基本データ

 英語正式名称:International Space Station (略してISS)
 開発・参加国:アメリカ合衆国、ロシア、日本、カナダ
          欧州宇宙機関 (ESA) 加盟11か国
         (ベルギー、デンマーク、フランス、ドイツ、イタリア、オランダ、ノルウェー、スペイン、スウェーデン、スイス、イギリス)
          計15カ国
 建設期間:1998年11月〜2011年7月
 運用開始年:2000年
 滞在人員:6名
 全長:73m
 全幅:109m
 質量:約370t
 軌道:336km〜346kmの高さの地球周回軌道で、地球1周を90分で周る。
 *上写真:分離後のディスカバリー号から撮影されたISS(飛行12日目)(JAXAデジタルアーカイブスより)

○これは何をする施設なのですか?

 地上と異なる環境ならではの様々な研究、実験、観測を行う施設です。宇宙でやれることをなんでもやってみるという感じですが、具体的な研究は以下の通りです。

(1)微小重力中を活かした化学研究
 例えば、重力がないため重い物、軽い物が自然に分離しません。これを活かして、新素材が作れるかもしれません。

(2)宇宙環境の生命への影響の研究
 生命(特に人間)が宇宙特有の環境で暮らしていく際の特徴・問題点と、解決策を研究します。重力がかからないと骨が弱くなりますし、大気が無いため放射線にあたってガンが発生する。課題は山積みです。

(3)宇宙からの観測
 地球1周を90分で見ることができる。しかも、光を大気を邪魔しない。宇宙空間・地上、どちらに対しても様々な観測を行うのにうってつけです。

 また、宇宙ステーションを運用し拡張していくこと自体も、宇宙における建築の研究といえるかもしれません。

○どうやって建造したのですか?

  一塊の機能を備えた部品および部屋(モジュール)をロケットで打ち上げて、どんどん宇宙でドッキングさせていきます。 最初の建造は、1998年に「ザーリャ」「ユニティ」という基本モジュールを打ち上げてドッキングさせた時です。

 それ以来、多くのモジュールが、主にアメリカのスペースシャトルにより運ばれドッキングしています。スペースシャトルが退役した2012年現在、通常のロケットによりモジュールは打ち上げられます。

○こうした宇宙の施設は初めてですか?

 いいえ、1971年に運用を開始したソ連のサリュート宇宙ステーション1号が最初です。サリュート宇宙ステーションは1号から7号まで次々と打ち上げられて運用され、1985年11月に最後の7号が放棄されて無人化され、1991年に大気圏再突入したことにより、役割を終えています。

 さらに、後継機として1986年よりミール宇宙ステーションが運用が開始され、2001年3月に大気圏再突入して役割を終えています。これには1990年12月に、TBSの秋山豊寛さんが宇宙特派員として乗り込み、日本人初の宇宙飛行に成功しているほか、1995年6月29日にアメリカのスペースシャトル「アトランティス」がミールにドッキングし、1975年のアポロ・ソユーズテスト計画以来の、米露ドッキングとなっています。

○日本の参加は?

 日本もこの宇宙ステーションに様々な形でかかわっています。後に紹介するHTVによる物資運搬や、日本人宇宙飛行士たちによる様々な活躍のほか、宇宙ステーションには日本製モジュールである「きぼう」があります。日本初の宇宙有人施設かつ、国際宇宙ステーションでも屈指の大きさをもつモジュールです。生物・化学実験装置や、天体・地球観測装置、ロボットアームなど様々なものが備わっています。

 なお、「きぼう」はその大きさ(中心部だけで全長11.2m)のため、1回の打ち上げでは打ち上げきれず、複数に分けて打ち上げられています。2008年3月に船内保管室、2008年6月に船内実験室とロボットアーム、2009年7月に船外実験プラットフォームが取り付けられたことによって完成しています。


○宇宙ステーション補給機(HTV)について

 国際宇宙ステーション(ISS)に運ぶ物資は、参加各国が分担して行うことになっています。日本は、この宇宙ステーション補給機(HTV/愛称:こうのとり )を下写真のようにH−UBロケットの先端に搭載して種子島宇宙センターから打ち上げ、宇宙空間でISSにドッキングさせて物資を搬入させています。

 そして、ISSの位置情報をGPSでHTVが受け取ることで正確に接近。さらに、ISSのレーザーセンサーによってISSの真下で停止し、ISSのマニュピレーターによってつかまれて、ドッキングします。ドッキング後はISS滞在の宇宙飛行士たちによって、物資がHTVから運び出されます。

 *上写真:SSRMSに把持された「こうのとり」2号機(JAXAデジタルアーカイブスより)

 現在、このHTVは使用後に国際宇宙ステーションを離れ、大気圏再突入を行って燃え尽きていますが、JAXAでは回収する手段を確保し、将来の有人宇宙船と同じサイズ(直径4,2m)としたHTV−Rを開発し、それを有人宇宙船へ発展させる計画です。

 HTVはスペースシャトルが退役した現在、H−UBロケットと共に宇宙への物資運搬手段として非常に重要なもので、今後の更なる利活用が期待されます。

棒