天王星 (横倒しに自転しながら公転する惑星)
     (Uranus:英語読みでユラヌス、ラテン語読みでウラヌス)
●基本データ
太陽からの平均距離:28億7503万km
大きさ(赤道直径):5万1118km
地球との比較:大きさ・・・地球の約4倍、質量・・・14.54倍
平均密度:1.27g/cm3
公転周期:84.0223年
自転周期:0.718日
衛星の数:27  *代表的な衛星:ミランダ、アリエル、ウンブリエル、チタニア、オベロン

●大きさ比較

水星〜火星

太陽〜海王星

●どんな構造?
 太陽系で3番目に大きい星。公転軸に対して、自転軸が98度傾いているのが特徴で、地球などと比較すると横倒しになった状態で自転しながら太陽を回っていることになります。 巨大な天体が過去に衝突した影響ではないかと考えられています。

 さて、その構造は岩石や氷、鉄とニッケルなどの合金でできた核を中心に、マントルの層(水やメタン、アンモニアなどからの氷)が覆い、その周りを水素を主成分に、ヘリウムとメタンを含んだガスの層が覆っています。天王星は青みがかって見えます、これはメタンが赤い光を吸収するからだと考えられています。 平均密度を見ていただければお分かりと思いますが、水より若干重い程度の軽い惑星です。

●どんな気候?
 太陽より遠いため、天王星は雲の表面が摂氏マイナス205度という極寒の惑星です。

 表面では、縞模様や暗班といった大気が運動していることを示す模様が観測されます。 内部からのエネルギー放射は観測されておらず、なぜこういったものが観測されるのかはなぞとされています。

 天王星は自転軸が98度傾いています。このため、片方の極が太陽側を向いているとき、その極のある半球は文字通り太陽が沈みません。そして反対側は、太陽が全くあがらない状態となります。北半球も南半球も、太陽を拝めるのはしばらく公転がすすんだ時です。天王星の地軸が太陽方向に対して垂直に近いところまで傾いているときです。

 このときは、日の入りと日の出があることとなります。さらに天王星が公転していくと、今度は逆の極が太陽を向き、はじめと逆の極が沈まない太陽を拝み、反対側は太陽を見れなくなります。・・・といっても、太陽の光はあまり届かないので、どちらも寒いということには変わりありませんが。

●天王星の衛星たち
  冥王星の衛星の中で最も大きな衛星は「チタニア」です。半径789kmの大きさを持ちます。

 特徴的なのは、一番内側を公転する衛星「ミランダ」です。公転軌道は450kmほど。高さ20kmもの断崖(ミランダを地球と同じ大きさにすると、500kmもの大きさ)が存在するほか、複雑かつ入り組んだ地形が存在するのです。

この原因として、考えられるのがミランダの近くを公転する「ウンブリエル」(半径585km)です。かつてはウンブリエルに近づく軌道を取っていたミランダは、近づくたびにウンブリエルの重力によりゆがめられて熱を発し、重力と熱により表面に多様な地形を形成したのではないか・・・と考えられています。

 それとは別に、ミランダは天体の衝突により破壊されてから、またひとつにまとまった衛星であるため、ぐちゃぐちゃな地形ができたのだとする研究者もいます。今後の研究が待たれるところです。