
ネット上で、世の中の事象や歴史などを様々なことを解りやすく、詳しく紹介する裏辺所長。
そんな裏辺所長自身は何を考えているのか。世俗的なものから、政治・経済・歴史問題まで。
ちょっとだけ、裏辺所長が世の中をバッサリ切ります。
でも、裏辺所長の言うことを信じてはいけません。大切なのは、あなたがどう思うかです。
第5段
グローバリゼーション(10月4日’02)
勉強すればするほど、頭が痛くなる問題がある。その一つが、アメリカによるグローバル化の問題である。
現在の世界はアフガン爆撃の時にご存じの通り、アメリカに従うか否かという構図が明確に表された。もちろん、タリバンに味方する気など更々ないが、だが一方で嫌でもアメリカに追随せねばならない世界各国の対応をあまりいい気分で見ていられないのは私だけではあるまい。アメリカは(正しくはブッシュ政権かもしれない)、全世界がアメリカ的文化・価値観に統一、グローバル化されることを望み、それに反対するものは容赦なく弾圧する。
これは、いわゆる中華思想、または20世紀中頃の政治学者サー・アイザイア・バーリンの言葉によれば、「積極的自由」というものだろう。つまり、自由とは理性のある人間が作るもの。それを理解しない人達には、「自由」を強制的な手段でも教えてやらなければいけないということだ。
この考え方は、他の価値観というものを全く認めない。ただ、「自由」の名の下に相手を教化していくのだ。そして積極的自由とは、言い換えると「とにかくどこかに、究極的・最終的な解決があるという信仰」である。バーリン先生、違っていたらご免なさい。
ちなみに、それに反対の考え方が消極的自由で、こちらは「高遠な理想の下に人々の生活から必要不可欠なものを奪わない」、つまり、世の中考え方色々だから、最低限の勝ちはお互い尊重しよう、ということだそうだ。このバーリンの考え方が「二つの自由概念」として政治学の世界では波紋を投げかけた。
ともあれそんな訳で、あの強大なアメリカに立ち向かったピン・ラディンは、ある意味ですごい人物である。ただし、一般人を虐殺したテロ行為は許すべきものではない。もちろん、捕まり次第、相応の罪を償っていただかねばならない。ブッシュ政権は、何故アメリカが世界で嫌われるか研究を始めたようだが、そんなこと明白ではなかろうか。
日本は今後どうすべきか。今度はイラク攻撃だろう。また付随して参加するのか。もちろん、「反対!」というのは容易いが、けれども貿易上の最大のパートナーアメリカに対し、このド不況下で「No!」と言えるだろうか。
さあ、これからもアメリカの属国となるか、アジアの一員としてEUのような組織を作りアメリカに対抗するか。将来的には後者が望ましい姿であろう。
が、しかし現時点では「元祖・中華思想」の中国が立ちはだかる。アジアの組織を作ったものの、盟主が中国に変わって終わりでは何の効果もない。まったく、弱ったものだ・・。全く、これから日本はどうすればいいのか。頭が痛い。
ついでにもう一つ気にとめておきたいのが、「国際連合」という存在だ。呑気な人たちの中には、あれを世界政府と勘違いしておいる人もいるが(国連が世界政府となること・・・それは理想型ではある。)、United Nationsという国連の正式名のどこに「国際」の文字があるだろうか。United Nationsとは、直訳すれば「連合国」である。そう、第2次世界大戦で日本・ドイツなどの枢軸国を破ったアメリカ・イギリスなどによる「連合国」に他ならない。これで国連が世界政府ではないことは明白だ。そんな連合国が国際連合になるためには、まず拒否権を廃止しなければならないだろう。
ちなみに、さらに言うなら中国とみんな気軽にいうが、それはまさに「中華人民共和国」を意味し、世界の中心国と賛美していることになる。まあ、いちいち気にする必要もないが、いちおう気にとめておいていただきたい。
世の中、答えが簡単に出る問題は少ない。それを、自民党や社民党・共産党や学生運動のように「賛成!」「反対!」と、あっさり言い切ってしまうのは私には信じられない。実は今回、グローバリゼーションのネタから私はこのことを言いたかったのであるが、ご理解頂けただろうか。