裏辺研究所所長のちょっとだけ暴言・暴論 > 第27段棒

ネット上で、世の中の事象や歴史などを様々なことを解りやすく、詳しく紹介する裏辺所長。
そんな裏辺所長自身は何を考えているのか。世俗的なものから、政治・経済・歴史問題まで。
ちょっとだけ、裏辺所長が世の中をバッサリ切ります(なんて言いながら、切らないこともあります)

でも、裏辺所長の言うことを信じてはいけません。大切なのは、あなたがどう思うかです。

第27段  ミャンマー首相更迭問題から新聞社説を比較してみよう(10月21日’04)

●社説読み比べ、それぞれ良い点、悪い点?

 名古屋市民様からだったと思いますが、各紙の社説へのリンクが貼ってある産経新聞の社説のページ
 http://www.sankei.co.jp/news/editoria.htm
を教えていただいてから、社説の読み比べが日課になっています。段々新聞を買って読む意義が失われる危険性があるにせよ、取り敢えず色々な意見を見られることは、こういうHPを運営している以上、とても有り難いことです。

 さて、ミャンマーで穏健派の首相が失脚したニュース。我々一般人には、そんなことよりも台風の被害の方が重大な問題に感じていると思われますが、社説は各紙で賑わっていました。

 議論の前提として、日本はミャンマーに経済援助しております。
 一方で、中国が特にミャンマーに経済・軍事援助していまして、軍事政権が欧米や他のASEAN諸国からの批判にも耳を貸さず、強気の姿勢でいられるのは、こういう理由があります。
 そこで日本はどうすればいいか、ということが問題になります。

●各紙はこう答える

 この点、朝日新聞は単純明快で
 「軍事政権に援助をするな」
 毎日新聞は、婉曲的ながら同意見。すなわち
「中国の抜け駆け援助が軍政の強硬派の自信を高めるなら、国際社会の努力は底の抜けたバケツで水をくむようなものだ」
 一方、産経新聞と読売新聞は
 「ミャンマーの中国傾斜を避けるためにも、ASEANとともに市場経済化や産業技術支援でミャンマーをこちらよりに」
 日経はこの件には言及無し。ただお笑いなのは、毎日新聞は
「中国は、自国の利害のみでミャンマー軍政へ突出した援助をするのは控えるべきである。地域の政治大国であり国連安保理常任理事国なのだから、そのくらいの慎みがあってしかるべきだ」
 という、実に子供じみたご意見で結んでいます。もちろん、どういう手段をとれば正解なのかは解りませんが、理想=現実の政策にはならないわけで、国益と、他国との駆け引きを要する外交問題をどう考えていくかというのは、とても難しいことだなと感じます。

 個人的な意見としては、やはり毎日新聞の言うとおり、軍事政権が中国と結託している以上、もはや話し合い&民主化を目的とした援助は無駄で、本気でミャンマーの民主化を目指して、色々工作を行うならともかく、そうでないのなら、ミャンマー援助が得か損か。すなわち、ここに援助をすることで他のASEAN諸国を敵に回すのか、それとも、さほどの影響はなく、なおかつミャンマーとの関係も維持できるのか、このあたりで援助の是非を判断すべきだと思います。

●で、今回の教訓

 さて、今回言いたかったことはミャンマー問題を語る・・・と言うことではなくて、社説を読み比べると言うことです。
 よく、産経は右寄りだとか、朝日は左寄りだ、と言われ、どっちが良い、悪いなどと言われますけど、部分部分を取り出してみますと、双方それぞれに「なるほど」と考えさせられるものから「今更何を言う」「明らかに事実誤認」など、色々と出てきます。なにも100%、1つの新聞の言うことに賛成する必要はないわけで、色々と読み比べることで自分なりの考えと意見を構築していくことは、大切なのではないかと思います。

 中学生や高校生の皆さんも、変にある特定の思想に固まったり、逆に完全に無関心・・・なんてならずに、今のうちから色々な意見を読んで、「自分の」考えというのをまとめていける訓練をしていきましょう。若いうちはとかく変な方向に流れがちですが、くれぐれもご注意を。
 

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