第68段
九州新幹線長崎ルート(12月17日’07)
長野新幹線以降、新幹線建設と引き換えにJRの負担を減らすために並行在来線は地元による第三セクター鉄道の運営に移行することが「お約束」になっていましたが、これに猛反発して、いわゆる九州新幹線長崎ルート建設に「待った」をかけていた鹿島市の説得をあきらめ、その代わり並行在来線をJR九州が20年間運営し、赤字は長崎県、佐賀県が負担するという、これまでの方針を大転換する方法で決着することになりました。これによって、長崎ルート建設に鹿島市の承諾を得ないでゴーサインが出しちゃうことが決定されました。法律的にどう・・・じゃなくて、政治的に決めたルールを、また政治的に決めなおしたようなものですね。
あくまで例外的な措置とされていますが、これは北陸新幹線建設に伴い経営分離が予定され、(鹿島市ほどで無いにしても)やはりそれに反発する地元、という構図の信越本線(長野〜直江津)などに影響を及ぼすことは必至で、場合によれば北陸新幹線と並行在来線問題全体が、根本から変わってくる可能性もあります。
JRから分離されると、運賃が上がってしまい、地元には大きな影響が出ます。何より、「JR」ブランドが新幹線の駅を除いて消えるのも、あまり嬉しくない話でしょう。ただ、JRのまま運営をしたところで、運賃を上げないということは、かえって赤字額が膨らんでしまう可能性も。個人的には、特に幹線系統の鉄路は一体的な経営が望ましいと思っていますし、エリアが広ければ、それだけ多彩な列車も運行できますので、出来る限りJRによる運行を期待していますが、仮に地元が赤字を負担するとした場合、たしかに新たな鉄道会社を設立する手間は省けるとは言え、JRも赤字垂れ流しでも、その分を負担をしてくれるのですから、果たして地元にとってプラスなのかは、正直微妙な気もします。
これも果たして良案なのかは解りませんが、そもそもJRを分割民営化した時点で、新幹線を運営する鉄道会社と、在来線を運営する鉄道会社を分離しても良かったと思います。そうすれば、在来線も在来線で、新幹線に無いサービスを提示し、良い競争になったのではないでしょうか。
・・・しかし、そうすると今度は、新幹線を造る時に、在来線を運営する会社が猛反発するか・・・。う〜む・・・。