気象について〜概論〜

皆様、初めまして。同じ職場の後輩である裏辺所長からの熱い要望によって、今回から、気象に関するコーナーを担当することになった
喜多見枝幸(きたみ
えさし)と申します。
今から10年ほど前、大学2年生のときに気象予報士試験を受験した経験があります。それ以来、今日まで、主に天気予報を通じて気象に関心を持ち続けてきました。特に、台風、雪等には強い関心があり、皆様に色々と語ることが出来れば幸いです。
まず今回は、具体的な気象の話の前段階として、「気象とは何か」をテーマとして解説をしたいと思います。
私たちが、日常、ごく普通に体感している主な気象現象としては、晴れ、曇り、雨、雪などがあります。それは、太陽系に存在する8つの惑星のうち、唯一地球にしか見られない現象です。さらに、地球の大気層(地表面から対流圏、成層圏、中間圏、熱圏)の中でも、わずか10キロの厚みである
対流圏の中で起こる現象なのです。
さて、私たち日本人は、その国土が北緯30度から北緯40度という広範囲に及んでいることや太平洋に浮かぶ島国として大陸や海洋の気団の影響を受けることにより、春夏秋冬という四季の変化、また春や秋に見られる天気の周期変化など、実に様々な気象変化のダイナミズムを身近に感じることができます。時に、それは台風や爆弾低気圧、南岸低気圧などにより気象災害を招くこともありますが…。
(注)
爆弾低気圧・・・24時間以内に24hPa 以上気圧が低下するもの。
南岸低気圧・・・冬に台湾付近で発生し、日本の南海上を進む低気圧のこと。時に太平洋側に大雪をもたらします。
では、そもそも四季や気象変化は何によって引き起こされるのでしょうか。
私たちは、それを低気圧や高気圧の襲来、気団の入れ替わりによって起こるのだと考えがちです。ところが、その場合、なぜ低気圧や高気圧が発生するのかという次なる疑問が出てきてしまいます。
実は、低気圧や高気圧の発生とは、気圧差による空気の収束・発散を原因として、この気圧差を解消しようとする大気の運動であり、それは地球規模での
熱エネルギーの差によるものです。そして、熱エネルギーとは、地球が受ける太陽からの熱エネルギーのことなのです。
太陽エネルギーは、地球から約38億キロの距離を越え、私たちの暮らす星へと降り注いできます。また、地球は太陽系の惑星としての太陽の周囲を公転するだけでなく、地球自身も自転をしています。この太陽に対する公転軌道面と地球の自転軸に約23.5度の傾きがあるため、熱エネルギーの差が生じ、ひいては四季や様々な気象現象の要因となるのです。これは、一般的な天文学的な情報として考えると、何の変哲もないように思われますが、太陽系のほかの生命体を持たない惑星を想像するならば、実に興味深いことなのです。