21.デン・ハーグのエッシャー・イン・ヘット・パレス



 マウリッツハイス美術館近くにて、立派な建物を発見。しかし、調べても全く由来が解りません。


 近くには、また立派な銅像がありました。1848年に建てられたもので、2ページ前で紹介したオラニエ公ウィレム1世の騎馬像(と思われる)と対をなしているような感じです。違っていたら申し訳ありません。こちらのウィレム1世は、肖像画と殆ど同じ顔つき、服装なので、多分合っていると思うのですが。


 一応、対になっているものをもう一度掲載。オランダ語のウィキペディアではセットで紹介されています。


 続いて向かった先が、ビネンホフの少し北、ランゲ・フォールトハウス広場の東に面して建つ、エッシャー・イン・ヘット・パレスです。オランダの版画家である、マウリッツ・コルネリス・エッシャー(1898〜1972年)の作品を展示する美術館で、エッシャー好きの私としては、是非見ておきたかったものです。

 ちなみに建物はオランダ王ウィレム3世(1817〜90年)の王妃である、エンマ王太后(1858〜1934年)が1896年に買い取り、1901年から彼女が亡くなる1934年まで冬の宮殿として使用。その後も王族が使用し、ベアトリクス前女王も1991年まで使用していたそうです。


 さて、エッシャーの中では、特にこちらのwaterfall (1961年作)が好きですね。ご覧のように独特な構図によって、平面上から滝が流れ落ちるように見えるという、建築不可能な構造物なんです。残念ながら、本日の展示では初期の風景画が中心だったこともあるのか公開されておらず、土産として販売しているレプリカを購入しました。

 これまでの美術館巡りで写真を撮りまくっているので、流石に今回も全部・・・という気は起らなかったので、気に入った作品のみ記念に撮影してみました。この美術館では、エッシャーの初期の作品から見ることが出来ます。

 こちらはエッシャーがローマに住んでいた頃に描いた、Tower of Babel (1928年作)

 The Bridge (1930年作)。


 Atrani , coast of Amalfi (1931年作)。アマルフィ海岸を描いた、ということですね。


 こちらは、Pineta of Calvi , Corsica (1933年作)

 こちらは、Calvi , the Fishing Town seen from the Citodel (1933年作)


 こちらは、Inside St.Peter's (1933年作)

 こちらは、Hand with reflecting sphere (1935年作)。


 1937年にベルギーへ移り住んだエッシャー。こちらは、Still life and street (1937年作)。


 Grote Market , Delft (1939年作)。デルフトは、デン・ハーグの南に広がる都市ですね。

 Delft , Seen from the Tower of the Oude Kerk (1939年作)


 オランダに戻ったエッシャー。作品は風景画から、幾何学な世界へと移ります。こちらは、Cubic space division (1952年作)


 Fish and scales (1959年作)


 最後に、展示物にはありませんでしたが、お土産で購入したレプリカより、Ascending and Descending (1961年作)。階段を登っているはずが、いつまでも上に行けないという・・・。

 よくまあ、このような構図を思いつくものです。さて、これにてエッシャーの絵画見学を終えます。


 デン・ハーグ中央駅へ戻って来ました。当初は、デン・ハーグ観光のみになるか、場合によってはユトレヒトに向かって、ユトレヒト中央駅前にあるドム塔という、日本のハウステンボスでお馴染みの・・・。

 こちらの原型となった建造物を見に行こうかと考えていたのですが、マウリッツハイス美術館を全く見なかったこともあり、もう1都市ぐらい、ガッツリ観光できそうな雰囲気の時間でした。


 ということで、オランダ鉄道に乗ってアムステルダム中央駅方面へ戻りつつ、途中にあるライデンへ行くことに急きょ決定しました。司馬遼太郎の「街道をゆく」でライデンは大きく取り上げられており、日本から帰国したシーボルトが住んでいた場所でもあります。

 それでは、行ってみよう!

↑ PAGE TOP